仮想通貨SEI(セイ)は、2023年頃から注目を集め始めた新しいプロジェクトで、特に分散型取引所(DEX)やDeFi(分散型金融)分野において注目されています。
SEIは、高速で効率的な取引処理を実現するために設計されており、その技術力と将来性が評価されています。
この記事では、仮想通貨SEIのホワイトペーパーを含む公式情報や、直近の市場動向などを参照しながら、基本的な概要や特徴、将来の可能性、価格動向について、わかりやすく解説していきます。
仮想通貨SEI(セイ)とは?
仮想通貨SEI(セイ)は、DEX(分散型取引所)やDeFi(分散型金融)に適した独自のブロックチェーンであるSEIブロックチェーン上で発行されているネイティブトークンです。
SEIブロックチェーンは、Cosmosという異なるブロックチェーン同士をつなぐ技術を基に構築され、他のブロックチェーンと簡単にやり取りができる高い互換性と、取引を迅速に処理する高い処理能力が特徴です。
例えば、SEIのブロックチェーン上で構築されたDeFiサービスで他のブロックチェーン上の仮想通貨を利用したり、異なるブロックチェーン間でシームレスに仮想通貨を交換したりすることが可能となっています。また高速な取引処理機能により、ユーザーはDeFiサービスを取引の遅延を気にせずに利用できるのです。
仮想通貨SEI(セイ)は、このSEIブロックチェーン上において主にネットワーク内での手数料の支払いやステーキングの報酬などに活用されています。
ただし、本稿執筆時点(2024年10月28日)においては仮想通貨SEI(セイ)を取引できる国内仮想通貨取引所はありません。取引を行う場合は、対応するDEX(分散型取引所)などを利用する必要があるでしょう。
仮想通貨SEI(セイ)の価格動向
まずは、仮想通貨SEI(セイ)の現在の価格動向について確認してみましょう。
チャートによると、2024年10月28日現在の価格は1SEIあたり日本円にして約56円となっていました。
参考:CoinMarketCap
2024年3月に高値をつけて以降、仮想通貨SEIは勢いを欠く状況が続き、一時は33円程度まで下落していました。
しかし、9月中旬頃から再び価格上昇に転じています。この時期にビットコインを中心とした仮想通貨市場全体が上昇しており、仮想通貨SEIもその流れに影響を受けたと考えられます。
中でも仮想通貨SEIの伸び率は大きく、SEIブロックチェーンの将来性や技術的な強み(高速な取引処理や低コスト、他のブロックチェーンとの互換性)への期待が反映された動きである可能性もあるでしょう。
ただし、チャートにも表れているように仮想通貨SEIは価格変動が非常に大きい傾向があります。実際に投資をする際には、余剰資金の範囲内に収めるなど慎重に判断するようにしましょう。
仮想通貨SEI(セイ)の特徴
仮想通貨SEI(セイ)とはいったいどのような仮想通貨なのでしょうか。
その特徴について見ていきましょう。
開発目的
SEIのホワイトペーパーでは、その開発目的について次のように述べられています。
“The first generation of public blockchains provided the initial infrastructure that paved the way for the explosive growth of decentralized applications in recent years. However, as these applications move beyond their initial adoption phase, they often face challenges related to scaling, speed, and reliability.(中略) We present Sei, a general purpose layer 1 blockchain designed for trading.”
引用:ホワイトペーパー Abstractより
すなわち、初期のブロックチェーンが直面している「スケーリング」「速度」「信用性」の問題に対応し、取引の高速化と最適化を実現するレイヤー1ブロックチェーンを目指してSEIは開発されました。
既存のブロックチェーンの中には、普及が進み利用者が増加したことによって、取引速度の低下や手数料の高騰が問題となっているものが多々ありますが、SEIはこれらの問題を解決するために設計されています。
また、分散型取引所(DEX)における取引の注文マッチングをオンチェーンで実現する技術や、Cosmos技術の採用によって他のブロックチェーンとの互換性を高めたことで、特にDeFi(分散型金融)サービスにおける利便性が高められているのです。
アルゴリズム
SEIブロックチェーンの特徴は、取引のスピードと効率を高めるために導入された「Twin-Turbo Consensus」という特別なコンセンサスアルゴリズムにあります。
通常のブロックチェーンは取引の承認に時間がかかることが多いですが、Twin-Turbo Consensusは、取引が遅延なく実行されるよう最適化されています。
これにより、DeFi(分散型金融)やDEX(分散型取引所)での取引がスムーズに行えるようになり、利用者は待ち時間の少ない取引を行うことができるのです。
さらに、SEIブロックチェーンではステーキングも可能です。これは、仮想通貨SEIを預けることでブロックチェーンの運営を支援し、その見返りとして報酬を受け取る仕組みです。
このように、「Twin-Turbo Consensus」の高い処理能力と、ステーキングによる参加型の報酬制度により、SEIブロックチェーンは安定的かつ高速な取引環境を実現しています。
組織体制・その他
SEIブロックチェーンの開発は「Sei Labs」というチームによって主導されています。「Sei Labs」はアメリカのサンフランシスコに拠点を置く法人であり、基本的には中央集権的な組織体系をとっていますが、その運用においては分散型ガバナンスの仕組みも採用されています。
仮想通貨SEIにはガバナンストークンとしての役割も付与されており、トークンの保有者はSEIブロックチェーンにおける重要な意思決定に投票を通じて参加することが可能なのです。
例えば、ブロックチェーンのアップグレードや手数料の変更などにおいて、こうしたガバナンス投票が行われています。
また、SEIブロックチェーンは他のブロックチェーンと簡単に連携できる互換性があるため、この仕組みを通じて多様なブロックチェーンプロジェクトと連携し、DeFiやその他のサービスの利便性を高めています。
仮想通貨SEI(セイ)の将来性
それでは、仮想通貨SEI(セイ)の将来性について考える上で、重要なポイントをそれぞれ見ていきましょう。
高速・低コストでの取引処理
SEIブロックチェーンは、「Twin-Turbo Consensus」という独自の技術によって取引の処理速度が非常に速く、1秒間に1万2500オーダーもの処理を実行する能力があります。
さらに、取引コストも低く抑えられているため、DeFi(分散型金融)アプリケーションやDEX(分散型取引所)での利用に適しています。
こうした高速でコストの低い環境が整っていることは、既存のブロックチェーンと比較して大きな利点と考えられます。
将来的に多くの利用者や企業がSEIブロックチェーンを利用することで、ネイティブトークンである仮想通貨SEIの価値が高まっていく可能性も考えられます。
DeFi市場での活用拡大
SEIは、その高速性や低コスト性からDeFi(分散型金融)市場での活用が見込まれています。
複雑な取引を自動的に組み合わせて利用するDeFi取引においては、高速で低コストの取引が行えることが重要であり、この点でSEIブロックチェーンは他のブロックチェーン上と比較して高い競争力を持っています。
今後、DeFi市場の拡大に伴ってさまざまなDeFiプロジェクトがSEIブロックチェーンを採用していくことで、ネイティブトークンである仮想通貨SEIの価値も成長していく可能性があります。
さらなる技術的進化と利便性向上
SEIブロックチェーンは、Cosmos技術の採用によってさまざまなブロックチェーンとの互換性を実現していますが、近年ではさらにEthereum Virtual Machine(EVM)との互換性を高めることで、イーサリアム上で作られたスマートコントラクトを移植できるようになる取り組みも行われています。
イーサリアム上で開発されている膨大なプロダクトがSEIブロックチェーンへ移植可能になることで、既存のさまざまなプロダクトがSEIブロックチェーンでも利用できるようになり、利便性がさらに高まることが期待されています。
まとめ
この記事では仮想通貨SEI(セイ)の特徴と将来性について解説してきました。
当サイトでは、今後も各種銘柄についてや仮想通貨全般に関する解説記事を紹介していきますので、最新記事の更新情報を知りたい方はぜひX(旧Twitter)のアカウントをフォローしてみてください。
なお、仮想通貨取引を通じて一定以上の利益を得た場合は、その損益を正確に計算したうえで確定申告や納税を行う必要があります。
仮想通貨取引における仮想通貨SEI(セイ)の売買取引はもちろん、仮想通貨SEI(セイ)をステーキング等の報酬として獲得した場合や、支払いに利用した際にも税務上の利益は発生します。
こうした損益の計算には一定の知識が求められるほか、1年間に行った全ての取引に対して計算を行う必要があるため、手作業で行うのは非常に負担が大きいものです。
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