
仮想通貨(暗号資産)の保有者は日々増加傾向にあります。その背景には、ビットコインのETF化が世界で進むなど、市場の注目が集まっていることが挙げられます。ただし、仮想通貨(暗号資産)取引で一定以上の利益(所得)があると税金が課されることをご存じでしょうか?
この記事では、仮想通貨(暗号資産)にかかる税金について、仮想通貨(暗号資産)に精通した公認会計士・税理士である村上裕一先生監修のもと、初めての方にもわかりやすく解説していきます。
<この記事の内容をざっくり言うと> ・仮想通貨取引で得た利益(所得)は原則として「雑所得」 |
目次
- 仮想通貨(暗号資産)にかかる税金とは?
- 税制改正で何が変わる?
- 仮想通貨の所得がいくらから確定申告が必要?
- 仮想通貨(暗号資産)の税金を申告しないとバレる?
- 仮想通貨(暗号資産)の税金のより詳細な計算方法
- 仮想通貨(暗号資産)取引で課税対象となる所得が発生するタイミング
- 仮想通貨(暗号資産)の税金の申告の際の注意点
- 仮想通貨(暗号資産)取引をしている人ができる税金対策
- 仮想通貨(暗号資産)の計算を簡単にするためのツール
仮想通貨(暗号資産)にかかる税金とは?
仮想通貨(暗号資産)取引で生じた利益は課税対象です。
その利益が一定以上の金額となると所得税がかかるほか、金額にかかわらず住民税や復興特別所得税がかかります。
なお、仮想通貨(暗号資産)の「利益」は、売買で得たもうけ(たとえば買った値段より高く売れたときの差額)を指します。一方、「所得」は、その利益から必要な経費(手数料や通信費など)を引いた後に残るお金のことです。
そして、税金はこの「所得」に基づいて計算されます。
仮想通貨(暗号資産)の所得区分は「雑所得」
所得税は所得の種類ごとに計算方法が決まっています。
所得は、給与や賞与などの「給与所得」、株式投資で得た「譲渡所得、配当所得」、不動産から得た「不動産所得」など、その性質に応じて10種に細かく分類され、仮想通貨(暗号資産)の取引で得た所得は原則として、「雑所得」に区分されます。
所得の分類

一部、仮想通貨(暗号資産)取引の利益で生計を立てている方や、事業用資産として保有している方の場合には、「事業所得」として取り扱うことも考えられますが一定の条件を満たす必要があります。
仮想通貨(暗号資産)の税率は最大55%
仮想通貨(暗号資産)取引からの所得は「雑所得」として扱われます。「雑所得」の所得税は、1年間での他の所得(給料や副業の収入など)と合計して計算します。これを「総合課税」といいます。
総合課税では、所得が多いほど税率が高くなる仕組み(累進課税)が採用されています。
所得税の場合、最高で45%の税金がかかります。
さらに雑所得は住民税(10%)・復興特別所得税(所得税額×2.1%)の対象となるため、所得税と合わせると税率は最高で55.945%にの税率になります。
所得税額は次の「所得税の速算表」を使用すると簡単に求められます。
所得税の計算方法は、「課税所得金額×税率-控除額」です。
<所得金額と税率>

参考:国税庁「No.2260 所得税の税率」
会社員の場合、毎月の給料から所得税が天引きされ、年末調整で税金が自動的に清算されます。しかし、仮想通貨(暗号資産)取引の所得は、年末調整では対応できないため、自分で「確定申告(1年間の所得を計算して「税金がいくら必要か」を税務署に報告する手続き)」を行い税金を納めなければなりません。
仮想通貨(暗号資産)の税金は高い?
なお、総合課税では累進課税方式が適用されるとお伝えしましたが、同じ雑所得でもFXや株式投資によって生じた所得は、税率は一律「20.315%」となる分離課税方式が適用されます。ゆえに所得が増えても高率の課税を避けられるようになります。
よくある収入源と比較してみると以下のようになります。
<所得の種類と課税方式の違い>

「仮想通貨(暗号資産)の税金は高い」と言われる理由の一つには、このように総合課税が適用されており、税率が一律ではなく、所得が増えるほど税率が高くなる累進課税が採用されていることがあります。
現在クリプタクトの運営会社、pafinの代表の斎藤 岳が税制検討部会長を務める「一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)」は仮想通貨(暗号資産)取引による所得を申告分離課税(2種類ある分離課税の方式のうち、確定申告時の段階で分離課税する方式)とするための要請も政府および関係省庁に提出しています。
昨今の業界団体の動きについて詳しく知りたい方はこちらの記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
法人が仮想通貨(暗号資産)を取引する場合の税務上の扱い
法人が仮想通貨(暗号資産)を取引する場合、その取引で得た利益は「法人税」の対象となります。
法人税は累進課税ではなく一定の税率が適用されます。例えば、資本金1億円以下の普通法人の場合、年800万円以下の所得に対して15%、年800万円超の部分に対しては23.2%の法人税率が課されるのが一般的です。仮想通貨(暗号資産)取引による所得についても、同じ税率が適用されます。
また、法人が期末時点で保有する仮想通貨(暗号資産)については原則として期末時価評価を行う必要があります。個人は確定した利益に対してのみ課税されますが、法人はそれに加えて期末時点の評価益(含み益)も課税対象となる点に注意が必要です。
税制改正で何が変わる?
仮想通貨の税金が「重い」と言われる理由
これまで見てきたように、日本の暗号資産取引の税率は、住民税を含めると最高で55%に達します。これは世界的にも高水準の税率です。
さらに、後述するように損失の繰越控除が認められていないため、価格変動の大きい暗号資産にとっては、柔軟な運用が難しい制度となっています。
こうした課題を改善するため、当社代表の斎藤岳が税制検討部会長として長年取り組んできた税制改正要望について、毎年の国の税制改正の基本方針を示す「令和8年度自民党税制改正大綱」にて進展がありました。
大綱には下記の記述がなされています。
| ②暗号資産の分離課税化等 暗号資産取引に係る課税については、令和7年度税制改正大綱で示された、投資家保護のための説明義務をはじめとする健全な取引環境の構築に向けた法整備等への対応を前提に、国民の資産形成に資する暗号資産に限って、その現物取引、デリバティブ取引及びETFから生ずる所得を分離課税の対象とする。 国民が安心して暗号資産市場に参加できる環境の構築を図る観点から、3年間の繰越控除制度を創設する。 こうした暗号資産の資産形成に資する金融商品としての位置付けは、デジタルエコノミーの進展にもつながるものである。 |
参考:自民党「令和8年度与党税制改正大綱」
税制改正の根幹となる大綱の中に、金融商品取引法(以下、金商法)の改正を前提にしつつも分離課税化が明記されたことは暗号資産分野全体にとって大きな進展です。
税制改正で変わること
暗号資産は国内でも普及しており、取引所の口座数は2025年10月時点で1,300万口座を突破しました。これに伴い、情報提供規制や不公正取引規制、業規制などの法整備、および事業者の体制が整備されることとなります*。分離課税の適用はこれらの金商法への移行による消費者保護が前提となっています。
これらを踏まえ、分離課税が適用されることとなった場合、株式やFXと同様に税率は20%となり、これまでの最大55%の超過累進課税とは異なるシンプルな税率になります。「日本の暗号資産は税率が高い」というイメージが解消され、取引の活発化が期待されます。
さらに、他の金融商品と同様に、損失を翌年以降に繰り越せる「繰越控除」が導入されれば、価格変動の激しい年であっても長期で柔軟に運用をしやすくなります。この損失繰越を活用するためには、毎年確定申告で損失額を申告することが重要です。
このように税制が改正されることは投資家にとってメリットであり、日本の暗号資産分野、ひいてはデジタルエコノミーが世界と同水準へ成長するきっかけとなります。
ただし、すべての暗号資産(仮想通貨)が分離課税になるとは限りません。
今回の税制改正大綱においては、金融商品取引業取引簿に登録される「特定暗号資産」の譲渡が分離課税になると記載されています。現時点において、特定暗号資産の範囲は明確に決まっていないものの、おそらく、金融庁において非登録の暗号資産取引業として登録されている海外の仮想通貨取引所などは対象外になるのではないかと考えられます。
さらに、暗号資産は分散型という特性を持ち、24時間365日、誰でも自由に、取引所の外のウォレットアプリや海外取引所への送金、さらにはDeFiのようなブロックチェーンを活用した複雑な金融取引を行うことができます。これは、証券保管振替機構が証券会社間の移転を一元管理する従来の株式とは全く異なる性質です。
分散型という特性をイノベーションとして発展した暗号資産の性質を踏まえると、今後も投資家ご自身が損益をきちんと計算する重要性、申告の仕組みは変わらない可能性があります。
また、様々な取引のうちどういった取引が分離課税の対象となるかは、与党関係省庁の今後の動きを注視する必要があります。
* 金融庁 金融審議会「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」
仮想通貨の税金が20%になるのはいつ?
再び税制改正大綱を引用します
| (注1)上記①及び③の改正は、金融商品取引法の改正法の施行の日の属する年の翌年の1月1日(以下「適用開始日」という。)以後に行う特定暗号資産の譲渡等について適用する。 |
金商法の改正が2026年に目指され、2027年に施行されると考えると、2028年1月1日以後の取引に分離課税が適用され、翌年以後の確定申告に反映されるといったスケジュールが見込まれます。
どのような税制となっても慌てずに済むよう、日頃から損益計算をきちんと行っておくことが重要です。
仮想通貨(暗号資産)の所得がいくらから確定申告が必要?
仮想通貨(暗号資産)の所得は一定の金額を超える場合、確定申告が必要になる場合があります。
かんたんな診断方法は以下の通りです。

会社員の方は仮想通貨(暗号資産)取引での所得を含めた雑所得が20万円を超える場合、確定申告を行う必要があります。
ただし、仮想通貨(暗号資産)取引の所得が20万円以下であっても以下のような条件にあてはまり確定申告が必要な場合は、仮想通貨(暗号資産)の所得が1円以上あれば、雑所得に仮想通貨(暗号資産)取引による所得も記載する必要があります。
条件例
●給与収入が年間2,000万円を超える人 ;
●給与所得や退職所得以外の所得金額(仮想通貨による所得を含む)の合計額が20万円を超える人
●2か所以上から給与をもらっている人
●住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の適用を初めて受ける人
●雑損控除、医療費控除などを受ける人や、寄付控除の適用を受ける人(※ふるさと納税の場合は納付先が6自治体以上の場合)
●配当控除の適用を受ける人
上記のようなケースに該当しているにも関わらず、確定申告を行わない場合は脱税と判断される可能性があります。
なお、前述したケースのように何らかの理由で確定申告を行う場合は、仮想通貨(暗号資産)取引の所得が20万円以下であっても雑所得としてその金額を申請する必要がありますので注意しましょう。
確定申告のやり方
確定申告のおおまかな流れは以下の通りです。
1. 1年間の収支を計算
2. それをもとに確定申告書を作成
3. 作成した確定申告書を提出
確定申告の具体的なやり方については、以下の記事で詳しく説明しています。あわせてご覧ください。
仮想通貨(暗号資産)の所得を申告しないとバレる?
結論から述べると、仮想通貨(暗号資産)による所得を隠しても、必ずバレる(税務調査等によって発覚する)と考えた方が良いです。
なぜ税務署が所得漏れを把握できるのか、具体的に見ていきましょう。
バレる主な理由・税務署に把握される仕組み
税務署には個人の資産や仮想通貨(暗号資産)取引所における取引に対しての強力な調査権限があります。調査が必要と認められる場合、納税者本人に対してはもちろん、銀行や仮想通貨(暗号資産)取引所などに対しても取引履歴などの提出を求めることができます。
なお、日本の税務当局は租税条約に基づいて海外取引所に対しても情報提供を求めることが可能です。
こうした仕組みによって、税務署は納税者の所得状況を的確に把握することができるのです。
確定申告をしなかった場合のペナルティ
税金を「正しい金額で」、「期限までに」納付しなかった場合は追徴課税を受けることになります。
状況(未申告なのか、過少申告なのか等)に応じて課せされる税金が変わってきますので、その種類と税率についてはこちらの記事をご覧ください。
暗号資産取引の税金調査と追徴課税の実態
実際に国税庁が公表している調査結果を見ると、暗号資産(仮想通貨)等の取引は「インターネット取引」の重点分野として、資料情報の収集・分析を進めたうえで、積極的に税務調査を行っていることが分かります。
国税庁の「令和6事務年度」の実績では、暗号資産(仮想通貨)等取引を行っている個人に対して、実地調査(特別・一般)を613件実施しています。前事務年度は535件だったことから、調査を強化していることが読み取れます。
その結果、申告漏れ所得金額は156億円、追徴税額は46億円とされています。
注目点は暗号資産(仮想通貨)等取引の1件当たり追徴税額は745万円で、所得税の実地調査(特別・一般)全体の1件当たり追徴税額(299万円)を大きく上回っています。
こうした数字からも、暗号資産取引は「申告漏れが見つかると追徴のインパクトが大きい」領域であり、申告をきちんと行うこと、そのための損益計算を正確に行うことがリスク低減に繋がることが読み取れます。
参考:国税庁「令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」
仮想通貨(暗号資産)の税金のより詳細な計算方法
上述通り、所得税の速算表を使えばおおまかな所得税額がわかります。
ただし、この金額は支払う税金の総額となるため、別途いくらしはらう必要があるのか知りたい方も多いかもしれません。
弊社の仮想通貨(暗号資産)の税金シミュレーションツールを使えば、あなたの仮想通貨(暗号資産)の所得に対する税金(所得税、住民税、復興特別所得税)がいくらになるのか無料で簡単に計算が可能です。
仮想通貨(暗号資産)取引で得た利益の計算方法
仮想通貨(暗号資産)取引による利益を知るには、1年間(1月1日~12月31日)で仮想通貨(暗号資産)の売却取引時に生じた利益(または損失)である「実現損益」の算出が必要です。
実現損益の計算式は以下の通りです。
| 実現損益=(売却価格―取得単価)×売却枚数 |
取得単価は「総平均法」か「移動平均法」で計算
仮想通貨(暗号資産)取引の実現損益は「総平均法」か「移動平均法」で求めた取得単価をもとに計算されます。申請をしない場合、個人の方であれば「総平均法」、法人の場合は「移動平均法」が自動適用される事となっています。
総平均法とは
総平均法は、1年間の購入金額を平均して取得原価(平均取得単価) とする方法です。
取引件数が多い方は計算を簡略化できますが、価格変動が大きいほど実際の取得金額とは乖離が発生してしまいます。
移動平均法とは
移動平均法は、仮想通貨(暗号資産)を取得するたびに平均単価を毎回計算して取得原価とする方法です。
価格変動の大きい仮想通貨(暗号資産)ではこの方法が推奨されていますが、取得のたびに計算が必要となるため、相当な労力が必要となります。
一度選択した計算方法は翌年以降も継続して使用するルールがありますので、注意が必要です。 また、評価方法の変更を行う場合は別途手続きが必要となります。さらに、一度適用した評価方法の変更は、3年程度の期間が必要になっており、頻繁に評価方法を変更することができなくなっています。
いずれもメリット・デメリットはありますが、ご自身に合った計算方法を選択する必要があります。
総平均法と移動平均法それぞれの具体的な計算方法について知りたい方は以下の記事で事例付きで解説しています。併せてご覧ください。
仮想通貨(暗号資産)取引で課税対象となる所得が発生するタイミング
仮想通貨(暗号資産)を取得後、保有しているだけでは、税金はかかりません。
ただし多くの人が「取引」と認識していない、さまざまなタイミングでも損益が発生しています。
ここでは「所得が発生するタイミング」について事例とともに詳しく紹介します。ご自身の取引と照らし合わせて確認してみましょう。
①仮想通貨(暗号資産)を売却したとき
損益が発生するタイミングとしては、こちらのパターンが最もイメージしやすいのではないでしょうか。
ビットコイン(BTC)などの仮想通貨(暗号資産)を売却したときの価格と、その仮想通貨(暗号資産)を取得したときに要した金額(手数料等を含む)との差額が利益となります。
例
| 1BTCを300万円で購入し、1BTCが350万円の時に売却した →50万円の利益が発生 |
②仮想通貨(暗号資産)と他の仮想通貨(暗号資産)を交換したとき
先ほどは「法定通貨(円)」と「ビットコイン(BTC)」のパターンでしたが、ビットコインやイーサリアムなど「仮想通貨(暗号資産)同士」で交換をした場合も損益が発生するタイミングとなります。
例
| 保有していたBTCを使ってETHを購入した場合 ①1/1 1BTCを300万円で購入 ②7/1 購入したBTCを全てETHに交換 ※1BTCの価格は400万円 |
この時①から②までの半年間で1BTC当たりの価格が100万円上昇している点に注意が必要です。
本来300万円で購入したはずのBTCですが、400万円のときにBTCを日本円に換金後、その日本円でETHを手に入れた、と考えてみるとどうでしょう。
100万円分得している状態になります。
このように、交換に使用した通貨の購入時の価格(取得単価)と交換時の価格(時価)を比較した際に、交換時の価格の方が高ければ、その差額が利益となります。
③仮想通貨(暗号資産)で買い物をしたとき
仮想通貨(暗号資産)で商品やサービスを購入した場合も、損益が生じるタイミングとなります。上記の交換時の仕組みと同様の考え方で問題ありません。
仮想通貨(暗号資産)を一旦売却して日本円に換金した後、その日本円で商品を購入した、という流れになりますよね。
こちらも、取得単価と商品購入時の時価を比較した際の差額が損益となります。
④ステーキング報酬やレンディング利子をもらったとき
ステーキング報酬やレンディングの利子として仮想通貨(暗号資産)を受け取った場合も、利益が発生します。
上記の他にも、マイニングで得た報酬や、ゲームで得た報酬なども利益となります。受け取った報酬相当の仮想通貨(暗号資産)を売却した時点ではなく、受け取った時点で利益が発生し、税金が発生するので留意が必要です。これらの計算方法については複雑な部分もあるため、国税庁(国税庁「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」)の見解をご確認ください。
⑤NFTを購入したとき
NFTを購入する際に、仮想通貨(暗号資産)で代金を支払うケースは多いと思います。NFT購入そのものには課税は発生しませんが、NFT購入時に支払った「仮想通貨(暗号資産)」の時価上昇に伴う課税が生じる可能性があります。
仮想通貨(暗号資産)の交換と同様に、NFT購入時の仮想通貨(暗号資産)の時価が、その仮想通貨(暗号資産)の取得時よりも高ければ、その差分が利益となり仮想通貨の売却益が発生する可能性があります。
例
| NFTを1ETHで購入した。この時点のETHの時価は40万円だった。ETHは1年前に購入したもので、その時点のETHの時価は30万円だった。 → 40万円 - 30万円=10万円が利益となります。 |
その他、贈与や相続など、他者から無償で受け取った仮想通貨(暗号資産)に対しても、それぞれ贈与税や相続税での申告義務が発生します。
仮想通貨(暗号資産)業界は目まぐるしい変化の中で、従来の考え方や計算方法では対応できないサービスが次々と生まれています。だからこそ、法整備が進む中で課税されるタイミングやどのような税金が適用されるかは随時しっかりと認識しておきましょう。
⑥マイニングで仮想通貨(暗号資産)を得たとき
マイニングによって仮想通貨(暗号資産)を得た場合も、受け取った時点の時価に基づいて利益が発生します。
この際、マイニングに直接要した費用(電気代等)は必要経費として差し引くことが可能です。
例
1BTCの価格が1,000万円の時に、マイニングに成功して3.125BTCを獲得した。 →マイニング報酬(1,000万円 × 3.125BTC) - 必要経費(25万円) = 3,100万円の所得 |
ステーキングやレンディング利子等と同様に、日本円への換金有無を問わず、受け取った時点の時価に基づいて利益が認識される点に注意しましょう。
⑦仮想通貨(暗号資産)をプレゼント・贈与されたとき
仮想通貨(暗号資産)をプレゼントされた場合、その時点の時価に基づいて利益が生じたものと見なされます。これは、エアドロップキャンペーンなどによって仮想通貨(暗号資産)が付与されたケースなどが該当します。
エアドロップキャンペーン実施時点で該当通貨が未上場であるなど、市場価格が存在しない場合は受け取り時点で利益が発生しない(取得価格0円)場合もあります。(後日、売却した場合は①のケースと同様に売却時の利益が生じます)
なお、仮想通貨(暗号資産)の贈与を受けた場合は、所得税ではなく贈与税の課税対象となる可能性があります。この場合、贈与税の申告が必要となる場合がありますので注意しましょう。
⑧DeFiサービスを利用したとき
DeFi(分散型金融)サービスを利用したことで得られる利益も、原則として所得税等の課税対象となります。例えばイールドファーミング等を通じての報酬を得た場合、ステーキングやマイニングと同様にその時価に基づいて利益が認識されます。
ただし、一般的にDeFi(分散型金融)サービスは複雑であり、その取引内容は多岐にわたります。特に異なる仮想通貨(暗号資産)間の交換や、複数取引が一体となった取引を行った場合は、正確な損益計算が難しくなります。
取引を行う際は、税金計算の手間も含めて慎重に判断するようにしましょう。
仮想通貨(暗号資産)の税金の申告の際の注意点
仮想通貨(暗号資産)取引による所得を申告する際には、株式やFX取引などの申告とは異なる注意点が存在します。それは「損益通算」と「繰越控除」ができないことです。
それぞれについて見ていきましょう。
損益通算禁止
雑所得に区分される仮想通貨(暗号資産)取引の損益は、他の所得(給与所得や事業所得など)と損益を相殺することができません。
例えば仮想通貨(暗号資産)取引で損失が出た場合、その損失を他の所得から差し引いて税金を減らすことはできませんし、他の所得で損失が出ている場合も、仮想通貨(暗号資産)の所得から差し引くことはできません。
ただし、同じ雑所得同士であれば損益の通算が認められているため、銘柄Aで得た利益と銘柄Bで発生した損失は相殺可能です。
このように、仮想通貨(暗号資産)同士の損益通算を上手に活用することで、税負担を軽減することができるのです。
損失の繰越控除禁止
株式やFX取引などでは、損失が出た場合にその損失を翌年以降に繰り越し、利益が出た年の税金を減らすことが可能です。しかし仮想通貨(暗号資産)取引では、この「繰越控除」が認められていません。
仮想通貨(暗号資産)取引で発生した損失を税金の軽減に活用できるのはその年限りですので、こうした特徴をしっかりと理解しておくことが重要です。
海外取引所の利用時は日本円換算に注意
仮想通貨(暗号資産)取引による税金を計算する際は、日本円に換算して利益を算出する必要があります。国内取引所で日本円を基準に売買している場合は問題ありませんが、仮想通貨(暗号資産)同士の交換取引や海外取引所を使った取引などの場合は注意が必要です。
ETHやUSDT・米ドルなどで仮想通貨(暗号資産)を取引する場合、その都度の日本円換算レートを記録しておくことが大切です。
取得時と売却時の正確なレートを把握できていないと、正しい損益計算ができず、申告漏れや過少申告のリスクが生じます。
NFTやトークンの取得価格の記録が重要
NFTや新たに取得したトークンについても、取得時点の日本円での取得価格を正確に記録しておくことが重要です。
将来的に売却や別のトークンと交換した場合、その取得価格と売却価格の差額が課税対象となるためです。
特にNFTは価格変動が激しく、またマーケットプレイスによっては取引履歴が残らないこともあるため、自己管理が不可欠です。取引日時・数量・日本円換算レート・手数料など、必要な情報を漏らさずに記録しておくようにしましょう。
仮想通貨(暗号資産)取引をしている人ができる税金対策
上述のとおり、仮想通貨(暗号資産)取引による雑所得には、総合課税が適用されます。所得が大きくなればなるほど、税率も高くなる仕組み(累進課税)となるため、税務上認められた方法によって税額を減らす方法についても知識を持っておくことが重要です。
たとえば、具体的には以下のような方法があります。
・取引にかかる経費を計上し利益を減少させる
・含み損益を把握して適切な売買をする
・仮想通貨(暗号資産)同士の損益通算を利用する
・法人成りによる節税をおこなう
・青色申告の適用を検討する
・ふるさと納税や各種税控除を利用する
・利益確定は年間20万円以下に抑える
これらの仮想通貨(暗号資産)の節税術について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
仮想通貨(暗号資産)の計算を簡単にするためのツール
実際に取引履歴を参考に利益を計算するのはなかなか骨が折れる作業であり、専門的な知識が無ければ難しいのでは?と感じる方も多いと思います。
国税庁では「暗号資産の計算書」を用意していますが、国税庁の計算書エクセルは簡易的な作りとなっており、取引は全て自分で手入力する必要があります。取引回数や取引銘柄数、利用取引所が増えると計算が複雑になるうえ、すべて日本円に直す作業はとても大変です。
※参照元URL:国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和4年12月)|国税庁」
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