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仮想通貨に興味のある人は「ステーキング」という言葉を耳にしたことが一度はあるのではないでしょうか?

この記事を読むことで、「通貨を持っているだけで報酬が得られる」といったイメージだけでなく、その具体的な仕組みや参加方法、税金についての理解を深めることができます!
 

 

 

ステーキングとは

ステーキングとは、仮想通貨(暗号資産)を保有してブロックチェーンのネットワークに参加することで、対価として報酬がもらえる仕組みのことです。

 

stakeに「~に賭ける」という意味があるので、「コインを賭け金にして報酬を得る」のようにイメージすると分かりやすいと思います。

保有している通貨がステーキング可能である場合、その通過を預け入れる(ステークする)ことで、時間の経過とともにステークした通貨の量(他にはどれぐらいの基幹ステークしているか、インフレ率など)に応じた報酬を得ることができます。

仕組みとしては、銀行預金の利息に近いですね!

現在、ステーキングが可能な通貨としては、テゾス(XTZ)、コスモス(ATOM)、イーサリアム(ETH)2.0などがあります。

 

ステーキングの仕組み

コインを保有するだけで報酬が得られるステーキングの仕組みには、Proof of Stake(以後PoS)と呼ばれるブロックチェーンのコンセンサス・アルゴリズムが関係しています。

 

PoSと報酬の仕組みについて

PoSとは、暗号通貨の取引や送金データを正しくブロックチェーンに記録するための仕組みの一つです。

トークンを持っている割合や、その保有期間に応じてブロックの承認の割合を決定することを基本としており、報酬としてトークンが付与されます。

これは、計算処理量によりブロック承認割合が決定される従来のProof of Work(以下PoW)と比較して電気代や高性能のコンピュータを必要としないアルゴリズムになっています。

なぜ特定の仮想通貨でしかステーキングができないのか?

基本的に、PoSに基づいたブロックチェーンの暗号通貨でないとステーキングはできません。

そのため、PoWに基づいているビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)1.0ではステーキングが出来ないので注意しましょう。

Appendix:イーサリアム(ETH)アップデートについて
イーサリアムは2020年から、イーサリアム1.0からイーサリアム2.0へのアップデートが開始されました。
そのアップデート内容の一つが「PoWからPoSへの移行」であるため、アップデート前のイーサリアム1.0ではステーキングが出来ず、アップデート後のイーサリアム2.0ではステーキングが可能になっています。

 

ステーキングのメリット

主に2つのメリットがあります。

 

保有しているだけで報酬を得ることができる

従来、仮想通貨による収益はキャピタルゲイン(価格差を利用して収益を得る方法)が一般的でした。

しかし、ステーキングでは仮想通貨を売却することなく、保有し続けることで収益を得ることが可能です。そのため、中長期的に保有したいと考えている通貨はステーキングする、といった選択肢をとることも可能になりました。

ブロックチェーンのセキュリティと効率の向上に貢献できる

資金の一部をステーキングすることで、ロックチェーンへの攻撃の耐性を高め、取引の処理能力を向上させることが可能です。保有通貨のネットワークの安定をさらに高めることに貢献していると言えます。

 

ステーキングのリスク

主に2つのリスクがあります。

 

自由に資産を動かせない可能性がある

ステーキングには多くの場合、ロックアップ期間が定められており、その期間中は自分の仮想通貨を転送できません。

そのため、この期間中にステーキング中の通貨に価格変動があった場合でも、その通貨を取引できないため不利になる可能性があります。

プラットフォームリスク

自分でウォレットを用意してステーキングを行う場合はこのプラットフォームリスクはありませんが、自分でステーキングを行うには一定の知識とウォレット準備などが必要となります。

そのため、手軽にステーキングを行いたい方を中心に、仮想通貨取引所等(プラットフォーム)を介したステーキングを利用する機会も多いです。

こういった取引所などを通して暗号通貨をネットワークにステーキングする場合、その取引所そのものの信頼性も考慮する必要があります。

例えば、仮想通貨取引所が突然閉鎖する、ハッキングされて資産を失う、といったようなリスクとなります。

 

プラットフォームを介したステーキングは、手軽な手段に思われますが、これらのリスクを回避するために、プラットフォームの安全性やステーキング要件などを事前に確認することが重要です!

 

ステーキングへの参加方法

基本的に、個人でウォレットを準備してブロックチェーンのオペレーションに参加することになります。

しかし、仮想通貨取引所を通じたステーキングの場合、こういった作業や知識は不要となり、取引所が代わりにステーキングを行います。

ただし、取引所を通じて行うステーキングでは、通常手数料が徴収されるため、 ステーキング報酬が低くなります。

自分で管理することでより高い報酬を狙う場合はウォレットから、手軽に始めることを優先するのであれば取引所を通じたステーキング を行うことになります。

なお、ステーキングの方法が国内と海外の仮想通貨取引所では異なります。

 

国内仮想通貨取引所の場合

2021年10月現在、国内でステーキングが可能な代表的な仮想通貨取引所と対応通貨は以下の通りです。

仮想通貨取引所対象通貨
bitFlyerリスク(LSK)
コインチェックリスク(LSK)
GMOコインテゾス(XTZ)

これらの仮想通貨取引所に関しては、取引所で対象通貨を一定量保有するだけで、自動的にステーキングに参加することができます。

海外仮想通貨取引所の場合

海外の場合、 国内と比較した際により多くの取引所でステーキングが可能です。またステーキングが可能な通貨の種類に関しても、一般的に国外取引所の方が多いです。

ステーキングを行う場合は、Coinbaseやbinanceといった取引所を経由して、自分が払える金額に応じたステーキング可能な通貨をステークプールに預けることでにステーキングに参加することができます。

国内取引所と異なり、取引所で保有するだけではステーキングが出来ない点に注意しましょう。

 

以上の内容を踏まえると、仮想通貨取引所に預けるのみでステーキングが可能な国内仮想通貨取引所の方が参加障壁は低いですが、より多様な通貨でステーキングを行いたい場合は、海外仮想通貨取引所の方が選択肢は豊富といえます!

 

ウォレットやサービスの場合

仮想通貨取引所やステーキングプールを介さずとも、購入した通貨をステーキングに対応しているウォレットやサービスに登録することで、ステーキングが出来ます。

 

ステーキングの税金について

ステーキングにより発生した報酬に関しては、個人の場合は原則、所得税の雑所得というカテゴリーに分類されます。

*基本的に、仮想通貨による取引全般から生じた収益は、原則すべて雑所得に分類されます。

また、ステーキングで報酬を受け取った際、受け取った時点での時価がそのまま収益として計上されます。受け取った報酬をほかの通貨に交換したり、あるいは円に戻した際に初めて所得認識するわけではない点にご注意ください。

そのため、雑所得の計算を行う上では、「いつ」「どの通貨を」「どれぐらい」取得したのかを把握しておくことが重要になります。

Cryptactでステーキングの損益計算を行うときのやり方については動画でも紹介してるので、ぜひそちらもご覧ください!

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