個人が仮想通貨投資を行う場合、「含み益」や「含み損」を年をまたいで持ち越すか否かの判断によって、大きな節税につながる可能性があることをご存じでしょうか。
含み益とは、保有する仮想通貨の価格が買った時よりも上がり、もし売却すれば利益がでる状態をいいます。逆に、買った時よりも価格が下がっている仮想通貨を保有している場合は、含み損があるといいます。
この記事では、仮想通貨の含み益と含み損における課税関係や、「持ち越し」または「利益確定」を判断する際のポイントについてわかりやすく解説していきます。
含み益と含み損を自動的に算出するツールについても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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仮想通貨の含み益・含み損に税金はかかる?
仮想通貨の取引を行う際、税金の計算には実際に利益や損失が確定した時のみ影響します。含み益(紙上の利益)や含み損(紙上の損失)があっても、それだけでは税金の額は変わりません。
税金としては、「所得税」と「住民税」がかかります。これらの税金は、仮想通貨を売ったり交換したりして、実際に利益や損失が出た時に計算されます。つまり、仮想通貨を保有しているだけでは税金は発生しませんが、売却などで利益や損失が実現した時点で税金がかかるのです。
仮想通貨取引においては、損益が確定するさまざまなケースがあります。これについては、他の記事でも詳しく説明していますので、興味がある方はそちらもご覧になってみてください。
ともあれ、ここでは含み益や含み損を持ち越しても税務上はプラスにもマイナスにも影響せず、損益を確定させることで始めて影響を及ぼすという点を押えておきましょう。
仮想通貨の含み損の“持ち越しor確定”を判断する際に確認すべきこと
仮想通貨取引で一定以上の利益を得た場合、確定申告を行う必要があります。
本来、確定申告は年が明けてから前年(1月1日~12月31日)の所得を集計して申告するものですが、この時点になってから「損益を確定させておけばよかった」と後悔しても後の祭りです。
1年間の取引を税金面で有利になるよう締めるためには、年内に損益の状況や含み益・含み損を計算し、「持ち越し」か「確定」かを判断するタイミングを設けることをおすすめします。
含み益・含み損の損益確定を判断する際には、以下の点を確認すると良いでしょう。
利益の有無
まずは、仮想通貨取引による利益が20万円を超えているかどうかを確認しましょう。
もし利益が20万円を超えている状態であれば、含み損を来年に持ち越さずに損失として計上した方が良い場合があります。
例えば、サラリーマンなどの給与所得者が副業として仮想通貨取引を行う場合、仮想通貨の利益は通常「雑所得」に分類されますが、雑所得が年間20万円以下の場合は確定申告が不要とされています。
同じ雑所得同士であれば損益を通算できるため、含み損を確定させたことによる損失によって、課税所得を圧縮することができるのです。
含み益の有無
続いて、保有する仮想通貨に大きな含み益が生じていないかを確認しましょう。
仮想通貨に大きな含み益がある場合、その仮想通貨を売却する際に多額の利益が生じて、将来の納税額が大きくなる可能性があります。
もし今年の損益がマイナス(赤字)の状態であるなら、含み益を確定させることで損益と相殺することができます。
こうすることで、結果的に翌年以降に確定するよりも節税につながる可能性があるのです。
含み損の金額
含み損の金額を確認しておくことも重要です。
多額の含み損があるという状況は投資家にとって悲しいものです。
しかしもしその年の確定済みの損益(実現損益)がプラスの場合は、含み損を確定させる、すなわち損切りを行うことで、節税効果を得られるというメリットもあります。
含み損の金額と実現損益の金額をしっかり把握し、「持ち越し」か「確定」かの判断を適格に行うことで、翌年に支払うべき税額を大きく節約することにつながるのです。
仮想通貨の含み損の”持ち越し or 確定”を効率的に判断するには...
含み益・含み損の損益確定を判断するためには、その年度に確定済みの損益(実現損益)や、各仮想通貨ごとの含み益・含み損の金額を正確に把握する必要があります。
これらを計算するためには、1年間に行った仮想通貨取引の取引履歴を収集し、全ての取引一つ一つに対して損益を算出のうえ、集計を行わなければなりません。
仮想通貨の時価は日々変動するうえ、仮想通貨同士の交換取引の場合も含めて全ての時価を日本円に換算して計算をする必要があるため、一言で「計算」すると言っても、手作業で行うにはあまりにも煩雑で手間のかかる作業といえるでしょう。
そのため、多くの投資家や税理士などは、専用の会計ツールを活用することで効率的に計算処理を行っています。
仮想通貨専門の損益計算ツール「クリプタクト」であれば、国内外90カ所以上の仮想通貨取引所などからの取引履歴の取得に対応しているほか、ウォレットアドレスを指定してブロックチェーンから直接取引履歴を簡単に取り込むこともできます。
また、19,000種以上の仮想通貨や為替の相場も自動取得しているため、取引履歴と各時点の時価情報に基づいて正確な損益計算を自動的に行うことが可能です。
計算結果はサマリー画面やポートフォリオ画面など、目的に沿った各種画面で確認することができ、実現損益や通貨ごとの含み益・含み損も一目で把握できます。
クリプタクトのサマリー画面
クリプタクトのポートフォリオ画面
入力された取引履歴とその計算結果は、前述した事前計算としての活用法はもちろん、実際に確定申告を行う際の計算や、ポートフォリオ管理やさまざまな分析にも活用できます。
仮想通貨の煩雑な計算や管理を効率的に行うなら、「クリプタクト」は最適なツールと言えるでしょう。
仮想通貨の税金計算はクリプタクト
この記事では、仮想通貨の現物取引における含み益・含み損の持ち越しについて税金面を中心に解説してきました。
一方で、仮想通貨FXなどのレバレッジ取引を行っている場合は、含み損が膨らみすぎると業者側から強制的にロスカットをされる可能性もあります。
狙った利益を確実に実現していくという観点でも、含み損・含み益の管理は非常に重要な要素といえるでしょう。
仮想通貨専門の損益計算ツール「クリプタクト」であれば、仮想通貨の現物取引だけでなく、NFTやDeFi、仮想通貨FXなどにも対応しているため、仮想通貨にまつわるさまざまな計算をワンストップで管理することができます。
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