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DeFi(分散型金融)取引やDEX(分散型取引所)について調べていく中で目にする、SushiSwapというユニークな名称のサービスについて気になっているという方は多いのではないでしょうか。

SushiSwapは多数のネットワークに対応した利便性の高い分散型取引所(DEX)ですが、日本の仮想通貨取引所とは勝手が違うため、使い方や始め方がわからないとお悩みではありませんか。

そこでこの記事では、SushiSwapの使い方や始め方について図解付きでわかりやすく解説していきます。

目次

  1. SushiSwap(スシスワップ)とは
  2. SushiSwap(スシスワップ)を始めるために必要な準備
  3. SushiSwap(スシスワップ)の基本的な使い方
  4. SushiSwap(スシスワップ)の取引履歴の取得方法
  5. より簡単に税金計算を行う方法

SushiSwap(スシスワップ)とは

SushiSwapは2020年8月に、同業者であるUniswapのオープンソースプログラムをほぼコピーする形で公開された分散型取引所(DEX)です。

より有利なインセンティブを提供することでコピー元であるUniswapからユーザーを奪う「ヴァンパイア攻撃(Vampire Attack)」を仕掛けたことで賛否両論を巻き起こし、一躍有名となった経緯があります。

倫理的に批判される一方で、SushiSwapが導入したガバナンストークン(SUSHI)の民主的な運営の仕組みは、後にUniswapを始め多くのプロダクトで採用されており、DeFiの発展に一定の貢献を果たしたという意見もあります。

このようにユニークな歴史を持つSushiswapですが、DEXとして利用者が知っておきたい特徴には次のようなものがあります。

①独自性の高いサービスを提供している

UniswapのコピーとしてスタートしたSushiSwapですが、その後は独自の発展を遂げています。

特定のトークンに流動性を提供することで割高な報酬を得られる「Onsen」や、新しいトークンの作成を促進する「MISO」など、独自性の高いサービスを展開しています。

また、SushiSwapは対応しているネットワークが多いことでも知られています。

SushiSwapが対応しているネットワーク(2024年2月20日現在)

AptosEthereumArbitrum One
Base PolygonPolygonzkEVM
ScrollOPLinea
Core BlockchainFilecoinBNB Smart Chain
ThunderCoreGnosisAvalance C-Chain
FantomArbitrum  NovaHarmony
BitTorrent ChainKavaMetis Andromeda
Boba EthBoba  BNBCelo
FuseHuobi ECO Chain Moonbeam
MoonriverOKXChainPalm
Telos EVMHaqq NetworkZetaChain


 ②AMM方式の分散型取引所(DEX)である

SushiSwapは、イーサリアムやPolygon、BNB Chainなど複数のネットワークに対応した、AMM方式の分散型取引所(DEX)です。

AMM(Automated Market Makers)方式とは、ブロックチェーンのスマートコントラクトを活用することで、トークンの交換取引(スワップ)を完全に自動的に行える仕組みのことです。

人の手による仲介作業や管理が必要ないため、AMM方式のDEXは取引が高速に行えるほか、流動性の低いニッチなトークンも含めて幅広い銘柄を取り扱えるというメリットがあります。

③本人確認が必要なく誰でも利用できる

SushiSwapはウォレットを接続するだけで誰でも簡単に利用することができます。

分散型取引所(DEX)であるSushiSwapには特定の管理者や運営会社が存在せず、口座開設の手続きや本人確認が必要ないためです。

一方で、通常の仮想通貨取引所(CEX)とは異なり金融当局の監督や消費者保護の仕組みが行き届いていないため、利用する際には自己責任でリスク管理をする必要があります。

SushiSwap(スシスワップ)を始めるために必要な準備

SushiSwapの利用には、対応するウォレットを接続する必要があります。インターネットに接続されたPCやスマートフォンを使えば、誰でもSushiSwapを手軽に利用できます。

ウォレットの準備からSushiSwapへの接続までの手順は以下のとおりです。

なお、以降に掲載されているSushiSwapのブラウザ版およびアプリ版のスクリーンショットは、情報提供のために使用しています。これらの画像の著作権はアプリの開発者に帰属します。

STEP1:SushiSwapに対応したウォレットを作成する

SushiSwapに対応しているウォレットには次のようなものがあります。

SushiSwapに対応しているウォレット

● MetaMask   
● WalletConnect   
● Coinbase Wallet   
● Gnosis Safe

これらのウォレットをインストールしておきましょう。

一般的に普及しているMetaMaskをご検討の場合は、導入手順をこちらの記事でも詳しく解説しています。確認したい方は併せてご覧ください。

なお、MetaMaskはWebブラウザの拡張機能としてインストールすることができるウォレットとなっており、以下のWebブラウザに対応しています。Web版を使用したい場合は以下のブラウザからアクセスしインストールしてください。

MetaMaskをインストールできるブラウザ

● Chrome   
● Firefox   
● Brave   
● Edge   
● Opera

※MetaMaskをインストールしたら、パスワードの設定やシークレットリカバリーフレーズのメモを必ず取っておいてください。

STEP2:ウォレットをSushiSwapに接続する

MetaMask等、ウォレットの準備ができたら、続いてSushiSwapへの接続を行いましょう。

SushiSwapのサイトを開き、画面右上の「Enter App」をクリックします。

続いて表示される取引画面で、右上または下部中央の「Connect Wallet」をクリックし、表示される一覧の中から「MetaMask」を選択しましょう。

自動的にMetaMaskが起動するため、アカウントを選択のうえ「次へ」をクリックします。

 

続いて「接続」をクリックします。

 

 

SushiSwapの画面に戻り、画面右上の自分のウォレットアドレスの一部が表示されていたら接続完了です。

なお、利用したいネットワークを変更したい場合は、ウォレットアドレス左側にあるプルダウンから選択することで、SushiSwapとMetaMask両方のネットワークが連動して切り替えられます。

セキュリティ面の注意点

さまざまなネットワークに対応し、膨大な選択肢の中からトークンの取引ができるSushiSwapは非常に便利なサービスです。

しかし、これらの取引は仲介者が存在しない匿名での直接取引であるため、セキュリティ面のリスクは全て自己責任である点に留意が必要です。

MetaMaskで生成された「シークレットリカバリーフレーズ」の管理は、特に厳重に行う必要があります。

「シークレットリカバリ―フレーズ」さえあれば、第三者でも簡単にウォレットを復元し、保管している仮想通貨を送金することができてしまうためです。

また、ウォレットを接続するサイトについても、本当に信用できるサイトであるかは自分の責任で慎重に見極める必要があります。

誤ってフィッシングサイトなど悪意のあるサイトにウォレットを接続した場合、保管してある仮想通貨・トークンを奪われるリスクが生じます。

万が一、危険なサイトに接続してしまった場合は、「リボーク(revoke)」と呼ばれる操作を行うことで接続を解除することも可能です。

リボークについてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

SushiSwap(スシスワップ)の基本的な使い方

ここではSushiSwapの基本的な取引として、次の3つの使い方についてご紹介します。

● トークンを別のトークンと交換する(スワップ)   
● トークンを別のネットワークに送信する(ブリッジ)   
● 流動性提供で稼ぐ

それぞれ見ていきましょう。

トークン交換(スワップ)のやり方

SushiSwapではトークンを別のトークンと簡単に交換することができ、こうした取引を「スワップ」と呼びます。

SushiSwapでスワップ取引をしたい場合は、画面上部のメニューから「Swap」をクリックします。

 

 

トレード画面が表示されるため、上段で支払いたいトークンとその数量、下段で受け取りたいトークンを指定しましょう。

 

 

AMMによって最新のレートに基づいた取引条件が表示されます。なお、数量は受け取りたいトークンの側で指定することも可能です。

内容に問題がなければ「Swap」ボタンを押しましょう。

 

詳細の確認画面が表示されます。

下部の「Swap 〇〇 for 〇〇」ボタンをクリックするとMetaMaskが起動しますので、内容に問題がなければ「確認」をクリックします。

これでトークンの交換は完了です。

トークンを別のネットワークに送信(ブリッジ)するやり方

SushiSwapでは、トークンを別のネットワークに送信する「ブリッジ」取引も簡単に行うことができます。

まずは、前述したSwap画面に表示されている「Cross-chain Swap」のスイッチをONにします。

すると、トレード画面の入力欄がブリッジ取引に対応したフォーマットに変化します。

上段で支払いたいトークンのネットワーク・トークン種類・数量、下段で受け取りたいトークンのネットワーク・トークン種類を指定しましょう。

 

最新のレートに基づいた取引条件が表示されます。なお、数量は受け取りたいトークンの側で指定することも可能です。

内容に問題がなければ「Swap」ボタンを押しましょう。

MetaMaskが起動しますので、画面に表示された内容を確認しつつ承認操作を行ってください。

これでトークンを別のネットワークに送信することができます。

流動性提供のやり方

ユーザーがスワップ取引を行う際は小額の手数料を支払う必要がありますが、その一部は流動性プールを作成したユーザーへ支払われます。

SushiSwapでは自分が保有するトークンを預けることで流動性プールを作成することができ、これを「流動性提供」と呼びます。

流動性提供を行い手数料を稼ぎたい場合は、画面上部のメニューから「Pools」を選択します。

 

 

続いて表示された画面で「I want to create a position」ボタンをクリックします。

 

流動性を提供するには、保有している2種類のトークンをロックする必要があります。

始めにネットワークを指定し、流動性を提供するトークンのペアを選択しましょう。

続いて、流動性プールの利用者から徴収する手数料を設定します。

同じ流動性プールを提供している他のユーザーがどの手数料率を多く選択しているかが表示されていますので、判断に悩む場合は一番多く選択されている手数料率を選択すると良いでしょう。

 

 

次に、価格範囲を指定します。

価格範囲は流動性プールの使われやすさに影響します。

 

 

最後に、流動性プールに提供するトークンの数量を指定します。

数量はウォレットで保有している残高の範囲内で指定する必要があります。

また、2つのトークンの比率は、前段で指定した価格範囲によって変化します。

 

全ての設定が終わったら、画面下部のボタン「Approve ××」をクリックしましょう。

Metamaskが起動しますので、画面の内容を確認しながら承認操作を行うことで流動性提供を行うことができます。

なお、流動性提供にはインパーマネントロスと呼ばれる損失が発生するリスクが存在します。

 

インパーマネントロス (3).png

これは、利用者が流動性プールを利用してスワップを行う度に流動性プール内のトークンの残高が変動するため、流動性提供を解除した際戻ってくるトークンの量が設定した当初と異なるために生じる損失のことです。

価格変動が大きいトークンのペアであるほどインパーマネントロスのリスクは大きくなるため、流動性提供を始める際には注意が必要でしょう。

SushiSwap(スシスワップ)の取引履歴の取得方法

SushiSwapで仮想通貨・トークンの取引を行った場合、後日、税金計算のために取引履歴を取得する必要が生じます。

ここではSushiSwapの取引履歴を取得する方法についてご紹介します。

取引履歴の取得方法

SushiSwapでは、画面右上のウォレットから「Transactions」をクリックすることで簡易的な取引履歴を閲覧することができます。

しかし、大量の取引履歴をデータでダウンロードしたい場合は、ネットワークの種類に応じたブロックチェーンエクスプローラーを利用する必要があります。

主なネットワークと主なブロックチェーンエクスプローラー

ネットワーク主なブロックチェーンエクスプローラー
イーサリアムetherscan
Arbitrum arbiscan
Polygonpolygonscan
BNB Chain bscscan

 

例えば、イーサリアムのネットワークで行った取引履歴を取得したい場合は、etherscanのサイトを開き、検索欄に自身のウォレットアドレスを入力することで取引履歴を一覧表示することが可能です。

 

etherscanの画面より

一覧表の右下にある「Download: CSV Export」をクリックすることで、取引履歴データをCSVファイル形式でダウンロードできます。

なお、取引履歴はトランザクションの種類に応じて次のような区分に分かれて表示されています。

● Transactions   
● Internal Transactions   
● Token Transfers(ERC-20)   
● NFT Transfers

該当する取引がある場合は、漏らさずに全てダウンロードするようにしましょう。

取引を一元管理するには

複数のDeFiを使って取引している場合には、ブロックチェーン取引の管理ツールを利用することをおすすめします。

「あのコインはどのネットワーク上で保管してあったかな?」   
「あの流動性提供はどの分散型取引所(DEX)を使っていたっけ?」

さまざまなネットワークやサービスを使い分けていると取引の全体感を覚えきれなくなってしまう場合が少なくありません。

このような場合、無料で使えるWeb3の家計簿「defitact」を活用することで、ブロックチェーン取引を自動的に分類して「見える化」することが可能です。

 

DeFi取引を可視化できるdefitact


Sushiswapと同様、「defitact」のサイトとMetamaskなどのウォレットを接続するだけで簡単に利用できます。仮想通貨やDeFi取引を簡単かつ無料で一元管理したい方は、ぜひ「defitact」をお試しください。

より簡単に税金計算を行う方法

税金計算は仮想通貨取引を行う上で避けては通れない作業ですが、多くの投資家にとって非常に負担の大きい作業でもあります。

特に複数のネットワークや銘柄に跨って多数の取引を行っている場合、税金の計算量も膨大なものとなってしまいます。

仮想通貨取引の税金計算では、1年間に行った全ての取引の履歴を収集し、その一つ一つに対して損益を計算したうえで所得を集計する必要があるためです。

大量の取引履歴を漏らさずに収集する作業だけでも大変な負担となりますが、さらに仮想通貨建てで記録された全ての取引をその時点の時価に基づいて日本円換算する必要もあるため、手作業で行うには限界があると言えるでしょう。

税金計算を簡単に行うには、仮想通貨専門の損益計算ツール「クリプタクト」の活用がおすすめです。

クリプタクトなら!

●「クリプタクト」であれば、19,000銘柄以上の仮想通貨や法定通貨の時価情報を1分単位で取得しているため、取引履歴を機械的に日本円換算することが可能!

●ネットワークとウォレットアドレスを指定するだけで取引履歴をツールに取り込むことができるほか、国内外90カ所以上の仮想通貨取引所からの取引履歴取得にも対応しているため、取引履歴の収集に手間がかからない!

●汎用性の高いカスタムファイルによる入力も可能なため、通常の仮想通貨取引から複雑なDeFi取引やNFT取引まで、仮想通貨全般の損益計算をワンストップで簡単に管理できる!

仮想通貨取引やDeFi取引の税金計算は非常に煩雑で手間がかかるため、確定申告の時期になってから焦らないように早めに準備しておくことをおすすめします。

なお、「クリプタクト」のデモ画面はこちらからご覧いただくことができます。

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