SuiVisionは、ブロックチェーン「Sui」のネットワーク状態や取引履歴などを閲覧できるブロックチェーンエクスプローラサイトです。
「Sui」を使った送金時にトランザクションの処理状況を確認したり、確定申告に向けて取引履歴を収集したい場合などに、多くの人に利用されています。
しかし、SuiVisionは現時点で日本語表示に対応しておらず、専門的な情報も多く表示されているため、使い方がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、SuiVisionについて、初めて使う方でもわかりやすいように、画像付きで基本的な使い方や見方、活用法を段階的に解説していきます。
SuiVisionでできること
仮想通貨やNFT、DeFi(分散型金融)などの取引はブロックチェーン上に記録されますが、このブロックチェーン上の記録を閲覧できるサイトのことを「ブロックチェーンエクスプローラー」と呼びます。
エクスプローラーは主要なブロックチェーンごとに提供されており、Ethereum用の「Etherscan」やPolygon用の「Polygonscan」、BNB Chain用の「BscScan」などが有名です。
そして、Suiのブロックチェーン情報を閲覧できるサードパーティーエクスプローラーが「SuiVision」です。
「SuiVision」では、「Sui」ブロックチェーンの状態についてあらゆる情報を取得することができます。
「SuiVision」で取得できる主な情報
● 各種統計情報(アカウント数、トランザクション数の推移など)
● アカウント情報(ウォレットの残高や保有NFTなど)
● トランザクション情報(トランザクションの内容や承認状況など)
中でも、アカウント情報やトランザクション情報については、日常の取引管理や、確定申告に向けた会計作業などで活用する機会が多い情報と言えるでしょう。
SuiVisionの使い方
それでは、実際にSuiVisionを使って必要な情報を確認する手順について見ていきましょう。
SuiVisionは、PCまたはスマホのWebブラウザでアクセスすることで利用できます。
なお、これから確認方法をご紹介するウォレットの取引履歴などは一般に公開されているため、ウォレットの所有者や取引の当事者でなくとも自由に閲覧することが可能です。
誰でも内容を閲覧できるようにすることでブロックチェーンの透明性を担保することも、ブロックチェーンエクスプローラーの重要な役割なのです。
ウォレットのポートフォリオを確認
まずは、ウォレットのポートフォリオ(残高情報)を確認する方法です。
SuiVisionのWebサイトを開くと、最初の画面に大きな検索フォームが表示されていますので、ここへ確認したいウォレットのアドレスを入力して検索ボタンをクリックしましょう。
入力したウォレットアドレスの詳細が表示されます。
4つあるボタンのうち一番左にある「Portfolio」が選択されている状態が、ポートフォリオの確認画面です。
ここではウォレットに保管されている仮想通貨SUIやその他トークンの残高、米ドル換算の評価額が一覧表示されています。
左から2番目のボタン「Assets」を選択することで、ウォレットで保有しているNFTなどの資産を確認することも可能です。
ウォレットの取引履歴を確認
続いて、ウォレットの取引履歴を確認してみましょう。
ウォレットアドレスの詳細が表示されている画面で、左から3番目の「Transaction Blocks」ボタンをクリックします。
すると、画面下部にそのウォレットアドレスで直近に行われたトランザクションが表示されます。
トランザクションの情報はブロックチェーンの技術的な切り口で情報が掲載されているため、専門知識がないと少し分かりづらい内容となっています。
そこで「SuiVision」には、より取引履歴を直感的にわかりやすく表示する機能が用意されています。
ウォレットアドレスの詳細が表示されている画面で、一番右にある「Activity」ボタンをクリックしてみましょう。
Activity画面では、いつどのトークンをどれだけ送信・受信したか、その際に消費したガス代はいくらかといった情報がわかりやすく一覧表示されています。
日常の取引管理や、損益計算などの会計作業を行いたい場合はこのページの情報を活用するとわかりやすいでしょう。
トランザクションの状態を確認
なお、各取引履歴から該当するトランザクションの詳細情報を確認することも可能です。
「Transaction Blocks」や「Activity」のページで、トランザクションを確認したい行の「DIGEST」をクリックすることで、トランザクションの詳細ページを表示することができます。
また、取引所などの外部サイトで発行されたトランザクションIDがある場合は、それをトップページの検索フォームに入力する方法でも可能です。
トランザクションの詳細ページは次のような画面になっています。
このページは仮想通貨取引所などの外部サービスから仮想通貨を出金した際などに、トランザクションの進捗状況を確認したい場合などに便利です。
表示されているStatusが「Success」(成功)になっていれば、そのトランザクションは正常に処理されたことを意味しています。
逆にStatusが「Failure」(失敗)になっている場合、そのトランザクションは正しく処理されなかったことがわかります。
予定された入金がウォレットに反映されていない場合などには、こうした方法を用いて状況を把握し、必要に応じて取引相手に連絡するなどの対応をとることになるでしょう。
ブロックチェーン全体の情報を確認
最後に、「Sui」全体の統計情報の確認方法を見ていきましょう。
「Sui」を使って取引をしているだけであれば、通常は全体の統計情報が必要になるシーンはあまりないように思えるかもしれません。
しかし、今後の投資判断などを行う際に
「Suiの利用者の増加傾向をみたい」
「最近のガス代推移は?」
「クジラ(大口保有者)の動向を知りたい」
といった情報収集をしたい場合は、統計情報が貴重な情報源となります。
統計情報は「SuiVision」のトップページから閲覧することが可能です。
検索フォームの下へ画面をスクロールすると、主要な統計情報が表示されています。
「SuiVision」で閲覧できる主な統計情報
● 総トランザクション数・総ブロック数
● SUIの総発行量・流通量・時価総額・今後の供給量
● ステーキングに関する情報
● アクティブアカウント数
● TPS・CPS(1秒あたりのトランザクション数)
● プロジェクトランキング
● アカウントランキング など
トップページに表示しきれない情報は、各セクションの「View More >」リンクをクリックすることでより詳細な画面を閲覧することができます。
「Sui」の状態を確認・分析したい場合は活用してみると良いでしょう。
SuiVisionで取引履歴を取得する方法
なお、SuiVisionでは取引履歴を画面上で確認するだけでなく、CSV形式のデータファイルにしてダウンロードすることも可能です。
ただし、ダウンロード機能は自分が保有しているウォレットアドレスでのみ使用でき、他人のウォレットアドレスのデータはダウンロードできないようになっています。
取引履歴をデータでダウンロードしたい場合は、「SuiVision」を「Sui Wallet」などのWeb3(3.0)対応ウォレットに接続する必要があります。
ウォレットを接続する際は、画面右上の「Connect wallet」をクリックしましょう。
対応するウォレットが起動し、承認操作を行うことで接続が完了します。
「SuiVision」で自分のウォレットアドレスを開き、「Activity」の一覧上部にあるダウンロードボタンをクリックすることで、データをダウンロードすることができます。
なお、SuiVisionのCSVダウンロード機能は以前は無料で提供されていましたが、2025年1月20日現在では有料(5SUI)となっている模様です。最新情報については各自公式サイトにてご確認をお願いいたします。
価格は随時変更されているため、ダウンロードを利用する際にはコストをよく確認のうえ判断するようにしましょう。
まとめ
「SuiVision」について、基本的な使い方や活用法をご紹介してきました。
なお、仮想通貨取引をするうえで多くの人が見落としがちなポイントとして、仮想通貨取引により発生した所得は課税対象だということです。仮想通貨取引で一定以上の利益を得た場合、確定申告を行って税金を納める必要があります。
しかし、確定申告に向けた仮想通貨の損益計算は、取引量が多くなるほど複雑で手間のかかる作業です。
1年間に行った取引履歴を全て収集し、取引種別ごとに適切な損益計算を行わなければなりません。取引計算には原価計算や取引時の円換算価格などが必要になるため、手作業で行うにはあまりにも負担が重いと感じる方が多いことでしょう。
このような悩みを解決してくれるのが、仮想通貨専門の損益計算ツール「クリプタクト」です。
「クリプタクト」は国内外130カ所以上の取引所からの取引履歴データ取り込みに対応している他、23,000銘柄以上の仮想通貨の時価情報を保有しているため、画面に沿って簡単な操作を行うだけで確定申告に必要な損益計算を自動で行うことができます。
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