仮想通貨投資を長く行っている方であれば、複数の取引所に跨がって取引を行ったり、多数の銘柄を保有している人が多いことでしょう。
取引所や銘柄の分散はリスク低減の観点では良い面もありますが、分散するほど資産全体を把握するのが難しくなるため、仮想通貨の情報を一元管理できる、仮想通貨管理アプリの活用が必要になってきます。
この記事では仮想通貨の管理アプリの主な機能について解説するとともに、それらの機能を有する代表的な管理アプリを紹介します。
また、取引量が多くなるほど複雑かつ煩雑化する「取引情報とその結果得られる損益計算」を一元管理し、ポートフォリオ管理と確定申告準備に必要な情報を簡単に揃えられる方法もご紹介していきます。
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仮想通貨の管理アプリの選び方
仮想通貨管理アプリを選ぶ際には、以下の基準に注目すると良いでしょう。
●対応通貨の種類:管理したい仮想通貨が対応しているか
●セキュリティ:二段階認証などがあるか
●使いやすさ:UI/UXが直感的で使いやすいか
そして仮想通貨の管理アプリを活用するために重視していただきたいのが「目的に合った機能があるか」という点です。
一言で仮想通貨の管理アプリといっても様々な種類が存在するため、次のセクションでは主な機能を紹介するとともに、その機能を有する代表的なアプリについても紹介していきます。
仮想通貨の管理アプリの主な機能と代表アプリ
管理アプリが備えている代表的な機能として、次の3点が挙げられます。
●使用状況の管理:仮想通貨の保管機能
●計画的な投資:仮想通貨のポートフォリオ管理機能
●税金を考慮したうえで、投資成果を最大化:仮想通貨の利益に対する税金支払いのための損益計算機能
それぞれについての概要と、代表的なアプリについて見ていきましょう。
仮想通貨の保管機能(代表アプリ:MetaMask)
仮想通貨の管理に必要な機能の一つとして、まず挙げられるのが仮想通貨を保管する機能です。
この機能を持つ「ウォレット」は、単なる保管だけでなく、残高確認、送金、アドレス管理など、仮想通貨の使用状況を管理するための機能も備えています。ソフトウェアウォレットにはこれらの機能が含まれており、仮想通貨の安全な管理に役立ちます。
対応する仮想通貨やブロックチェーンネットワークの種類に応じて多種多様なウォレットが提供されていますが、近年では複数のネットワークに対応し、多くの仮想通貨銘柄をまとめて管理できるウォレットが人気です。
特に、イーサリアム系ネットワークに幅広く対応している「MetaMask(メタマスク)」は、Web3(3.0)プロダクトを活用したい人々を中心に広く普及しているウォレットとして知られており、代表的なアプリと言えるでしょう。
しかし、MetaMaskであっても全てのブロックチェーンや仮想通貨を保管できるわけではありません。例えば、記事公開時点現在MetaMaskではビットコイン(BTC)を保管することはできません。そもそも、日本円から仮想通貨に投資する場合はCEX(中央集権型仮想通貨取引所)を利用するのが一般的ですが、その場合は取引所が提供するウォレットも併用することになります。
利用するウォレットの種類を絞ることで管理が楽になる面はありますが、完全に一つにまとめられるわけではないことを念頭に置いておきましょう。
なお、MetaMaskはスマホ版(Android、iOS)のほか、PCブラウザ(Chrome、FireFox、Edge、Opera、Brave)用の拡張機能としても提供されており、いずれも公式サイトからダウンロードすることができます。
仮想通貨のポートフォリオ管理機能(代表アプリ:CoinMarketCap)
仮想通貨の管理機能としてウォレットの次に思い浮かべる方が多いのが、ポートフォリオ管理機能でしょう。
ポートフォリオとは保有している仮想通貨の組み合わせや比率のことです。常に最新の保有状況を可視化することをポートフォリオ管理といい、これによってリスクとリターンのバランスを維持しながら計画的な投資を行うことに繋がるのです。
こうしたポートフォリオ管理機能は戦略的な投資を行う上で欠かせない機能であるため、多くの仮想通貨管理アプリに搭載されています。
例えば、世界大手の仮想通貨価格追跡サービスである「CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)」でもポートフォリオ管理機能が提供されていることが有名です。
CoinMarketCapは世界中の仮想通貨を網羅しているサイトの一つであることから、多数の仮想通貨銘柄に投資している場合も一元管理しやすい機能と言えるでしょう。CoinMarketCapのポートフォリオ管理機能はPCブラウザからWebサービスとして利用できるほか、AndroidやiOSなどのスマホアプリ版も提供されています。
CoinMarketCapの公式サイト(ダウンロード)はこちら
また、前述した仮想通貨ウォレット「MetaMask(メタマスク)」にも簡易的なポートフォリオ管理機能が搭載されており、保管している仮想通貨の残高情報が自動的に反映されるなどのメリットがあります。
ただしどちらも海外製のサービスであり、日本語対応が不十分となっている点には注意が必要でしょう。
なお、仮想通貨ポートフォリオの作り方についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
仮想通貨の税金を納める際に必要な損益計算機能
仮想通貨の保管やポートフォリオ管理は大切な資産を守りながら計画的に投資を行う上で重要な管理アプリですが、もうひとつ欠かすことのできない重要な管理機能が存在します。
それは、仮想通貨取引によって得た利益に対する税金を納めるために必要な損益計算機能です。
基本的に納税は1年に1回と低頻度ではありますが、取引件数が多いほど税金計算も複雑になり、きちんと準備していないと膨大な作業時間を要することになってしまいます。なお、自分が確定申告をして仮想通貨の利益に対し税金を納める対象なのか基準を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
不正確な確定申告によって申告漏れや過少申告が発覚してしまうと、追徴課税などの重いペナルティを課せられることにも繋がりかねません。そのため、常日頃から取引履歴を管理して、最新の税務制度に基づいた正確な計算ができる仕組みを整えておくことが非常に重要なのです。
それでは、確定申告に備えるためにはどのような管理ツールが必要なのでしょうか。
確定申告においては、過去全ての仮想通貨の取引情報から年間損益の金額をコインごとに自分で計算し、把握することが必要です。この点だけを見ると、前述した「CoinMarketCap」によるポートフォリオ管理機能の一環で表示される損益額が活用できるように思えるかもしれません。
しかし、確定申告を行うための損益計算には日本の税制で定められた計算方法に基づいた、税務上の損益額を把握する必要があります。「CoinMarketCap」のポートフォリオ管理機能は世界中のユーザーに向けた機能のため、日本の税制に特化された計算とはなっておらず、ここで表示されている仮想通貨の平均取得単価は、そのまま確定申告に使う用途には適していないのです。
アプリ版が提供されている損益計算機能付き管理アプリはいくつかありますが、日本対応を完全にしていないなどの課題もあります。
一方、日本企業によって開発された日本の会計管理ツールである「クリプタクト」であれば、「総平均法」や「移動平均法」など、日本の税制に基づいた税務上の損益が計算されるため、そのまま確定申告書の雑所得欄等に転記して使用することが可能です。また、モバイル対応もしているため、アプリ同様どこでも簡単にスマホから操作が可能です。
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管理アプリの併用により管理コストが増えては逆効果
仮想通貨投資を幅広く行うなら、優れた管理ツールを上手に活用して計画や管理を効率化したいところです。
とはいえ、さまざまな管理アプリを併用することでかえって管理コスト(手間)が増えてしまっては逆効果です。そのため、複数の機能が統合された管理ツールを使い、一元管理できることが理想的でしょう。
ポートフォリオ管理と確定申告準備に必要な情報を一か所にまとめるなら「クリプタクト」
もし、ポートフォリオ管理と確定申告に必要な損益計算機能を併せ持つ仮想通貨管理ツールを検討している場合は「クリプタクト」がおすすめです。
仮想通貨専門の損益計算ツール「クリプタクト」であれば、簡単な操作で仮想通貨の取引履歴を取り込むことができ、定期的なポートフォリオのリバランス取引の判断材料や年末の損益調整(節税対策)取引にポートフォリオ管理機能が活用できるだけでなく、年度の実現損益はそのまま確定申告における所得額としても使用することができます。
もちろん、汎用性の高いカスタムファイル入力にも対応していることから、詳細で充実したサポートページと併せることでNFT取引や複雑なDeFi(分散型金融)取引の入力にも対応することができます。
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