Solscanの使い方を画像付きで解説.webp

Logo source: Solscan

Solscan(ソルスキャン)は、Solana(ソラナ)ブロックチェーン上の取引履歴やアカウント情報を簡単に確認できるブロックチェーンエクスプローラーです。

Solanaを使って送金をする際にトランザクション(取引)の処理状況を確認したり、確定申告に向けて取引履歴を確認したい場合などに利用されています。

しかし、SolscanのWebサイトは日本語に対応していないうえ、専門用語が多く情報量も多いため、使い方がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Solscanでできることをご紹介しつつ、基本的な使い方や取引履歴の取得方法について解説していきます。

目次

  1. Solscan(ソルスキャン)でできること
  2. Solscanの見方
  3. Solscanで取引履歴を取得する方法
  4. まとめ

Solscan(ソルスキャン)でできること

仮想通貨やNFTなどの取引はブロックチェーン上に記録されていますが、このブロックチェーンの内容を自由に閲覧・検索できるサービスがブロックチェーンエクスプローラーです。

ブロックチェーンにはビットコインやイーサリアムなどさまざまな種類があり、それぞれ異なるブロックチェーンエクスプローラーが提供されています。

その中で、Solanaブロックチェーン専用のエクスプローラーとして提供されているのがSolscanです。

Solscanでできること

● トランザクション(取引)の状態確認    
● ウォレットアドレスの履歴確認    
● ネットワーク全体の状態確認    
● その他

中でも、「トランザクション(取引)の状態確認」は特に重要です。

仮想通貨を送金する際、ブロックチェーン上の承認に時間がかかる場合があります。そのような時にトランザクションの状態を確認することで、送金処理が正しく行われているかを確認できるからです。

また、ウォレットアドレスの取引履歴の確認機能も、確定申告に向けた会計作業を手作業で行いたい場合に活用されることがあります。

これらの機能の使い方を把握しておくことで、Solanaブロックチェーンをより安心して活用できるようになることでしょう。    

とはいえ、Solscanで閲覧・ダウンロードできる取引履歴は日本円の換算額などを含まないデータであるため、そのままでは確定申告に必要な損益計算はできません。

確定申告に向けた準備をしている場合は、仮想通貨専用の損益計算ツール「クリプタクト」を活用する方法がおすすめです。

取引所やブロックチェーンから取引履歴を取り込み、日本円換算で損益を自動で算出できますので、ぜひお試しください。

この記事では引き続き、Solscanの使い方について具体的にご紹介していきます。

Solscanの見方

Solanaブロックチェーンにおいては取引の内容が一般に公開されているため、ウォレットの所有者は取引の当事者でなくとも自由に検索・閲覧することができます。

誰でも取引履歴をチェックできるようにすることで、ブロックチェーンの透明性を担保することもブロックチェーンエクスプローラーの重要な役割なのです。

Solscanの使い方1


Solscanの公式サイトへアクセスすると、画面上部に大きな検索フォームが設置されています。

この検索フォームにトランザクションIDやウォレットアドレスなどを入力することで、各種情報を検索することが基本的な操作方法となります。

 

Solscanの使い方2

それでは、具体的な使い方について見ていきましょう。

トランザクション(取引)の状態確認

取引所から仮想通貨を出庫する場合など、仮想通貨の送金を行うとトランザクションを識別する固有の文字列が発行されます。

イーサリアムや多くのブロックチェーンでは「トランザクションハッシュ」や「TxID」と呼ばれるものですが、Solanaブロックチェーンではこれを「Signature」と呼びます。

トランザクションの状態を確認したい場合は、Solscanの検索フォームに「Signature」を入力して検索しましょう。

 

Solscanの使い方2

「Transaction Details」のページが開き、該当するトランザクションの詳細情報が表示されます。

ここでは、トランザクションの取引内容(Transaction Actions)や、取引手数料(Fee)などの項目を確認することができます。

また、トランザクションの処理結果(Result)が「SUCCESS」と表示されている場合は、該当する取引がブロックチェーン上で正常に処理されたことを表しています。

通常、Solanaブロックチェーンは処理速度が早いため送金実施後すぐにSolscanで検索しても「SUCCESS」と表示されている場合が少なくありません。

一方でResultの表示が「FAIL」となっている場合は、取引が失敗したことを意味しています。

送金時に入金予定のウォレットに残高が反映されない場合はこうした方法で取引状況を確認し、必要に応じて送金元に問い合わせるなどの対応をとると良いでしょう。

ウォレットアドレスの履歴確認

ウォレットアドレスの履歴を確認したい場合は、Solscanの検索フォームにSolanaのウォレットアドレスを入力して検索しましょう。

「Account」のページが開き、該当するウォレットの詳細情報が表示されます。

 

画面の下部には、選択されているタブに応じて情報が表示されます。    
主なタブの内容は次のとおりです。

Transactionsこのウォレットアドレスに関連するすべての取引履歴が一覧表示される  
Transfersこのウォレットが行った入出金履歴のみを抽出して表示される
DeFi Activitiesこのウォレットが行ったDeFi(分散型金融)関連の取引履歴が表示される
NFT Activitiesこのウォレットが行ったNFT関連の取引履歴が表示される
Balance Changesウォレットの残高がどのタイミングでどのように変動したかが表示される
Analyticsこのウォレットの取引データを視覚的に分析した情報が表示される
Portfolioこのウォレットが現在保有しているトークン・NFTの一覧が表示される
Stake AccountsこのウォレットがステーキングしているSolana(SOL)の情報が表示される

ウォレットで行われた取引を全て閲覧したい場合は、一番左側にある「Transaction」を選択すると良いでしょう。

取引履歴が新しい順に表示されます。詳細を確認したい場合は、該当する取引の「Signature」をクリックすることでTransaction Detailsのページを開くことができます。

ネットワーク全体の状態確認

Solanaブロックチェーンは多くのトランザクションを高速に処理していますが、ネットワークの混雑状況によっては取引の処理が遅れる場合もあります。

また、取引が集中することでトランザクション手数料(ガス代)が一時的に高騰する可能性もあります。

こうしたネットワーク全体の状態確認を行いたい場合は、画面右上にあるSolscanのメニューを開き、一覧の中から「Solana Network」を選択しましょう。

 

Solscanの使い方4

Solana Analyticsの画面が開き、ネットワーク全体の状態に関するデータが表示されます。

Solscanの使い方5

Solscanで確認できる代表的なネットワーク情報

● 1秒あたりのトランザクション処理量(TPS)    
● ブロック生成速度    
● トランザクション手数料(ガス代)推移    
● アクティブウォレット数や新規ウォレット数の推移    
● トークンやNFTの発行数の推移 など

データはグラフ形式で表示されていますので、グラフに大きな変動がなければネットワークは安定的に稼働していることを視覚的に確認できます。

また、アクティブウォレット数やNFTの発行数などのデータを分析することで、Solanaブロックチェーン全体の成長状況を把握することも可能です。

その他

Solscanでは、これまで紹介した機能以外にも多くの情報を検索・閲覧できます。

例えば、トークンやNFTのコントラクトアドレスを検索するとそれぞれの詳細情報を確認可能です。

トークンの総供給量やホルダー数、NFTのメタデータ(画像やプロジェクト情報など)を調べたい時に活用すると良いでしょう。

また、メニューの「DeFi」セクションでは、特定のDApps(分散型アプリケーション)の統計データを閲覧することも可能です。

このように、Solscanを活用することでSolanaブロックチェーン上の幅広い情報を効率的に把握することができるのです。

Solscanで取引履歴を取得する方法

Solscanでは、画面上で取引履歴を閲覧するだけでなく、CSV形式でデータをダウンロードすることも可能です。

 

Solscanの使い方6

取引履歴をダウンロードしたいウォレットアドレスを検索し、Account画面で「Transfer」タブを選択しましょう。

取引一覧の右上に「Export CSV」ボタンが表示されますので、クリックすることでダウンロード画面に進みます。

なお、一度にダウンロードできる件数は1,000件までとなっています。取引件数が1,000件を超える場合は、日付の範囲を絞るなどして分割してダウンロードするようにしましょう。

まとめ

この記事では、Solscanの基本的な使い方について解説してきました。

なお、仮想通貨取引で得た利益は税務申告が必要です。

株式投資や投資信託では「特定口座(源泉徴収あり)」を選べば、証券会社が自動的に税金を計算・納税してくれるため確定申告が不要ですが、仮想通貨にはそのような仕組みがありません。そのため、自分で利益を計算し、確定申告を行う必要があるのです。

この記事でご紹介した方法を使えばSolscanを使って取引履歴を確認することができますが、すべての取引に対して平均取得単価の計算や損益計算を行うのは手作業では限界があります。

そのため、仮想通貨の確定申告には専用の会計ツールを活用するのがおすすめです。

仮想通貨専門の損益計算ツール 「クリプタクト」 なら、130以上の取引所・ブロックチェーンから取引履歴を取得し、正確な損益計算を行うことが可能です。

Solanaブロックチェーンにも対応しており、DeFi(分散型金融)やNFT取引の履歴もウォレットアドレスを入力するだけで自動識別されます。

無料のFreeプランでもウォレット接続による取引履歴の取得が利用可能ですので、Solanaブロックチェーンで仮想通貨取引を行っている方はぜひこの機会にお試しください。