仮想通貨取引の危険性を解説.webp

仮想通貨の一般社会への普及が進む中、「仮想通貨を保有してみたいけれども、どんな危険性があるのか」や「その危険性を回避する方法が知りたい」という方も多いことでしょう。

この記事では、仮想通貨取引における危険性とそれを避けるための方法について解説していきます。

目次

  1. 仮想通貨取引の危険性とは
  2. 仮想通貨の危険性を避ける方法
  3. 予想外の税負担にも注意
  4. まとめ

仮想通貨の取引における危険性とは

仮想通貨取引には、その特性からさまざまな危険性があります。ここでは、主な危険性について見ていきましょう。

大幅な価格変動が発生することがある

仮想通貨の取引における大きな危険性として、そのボラティリティ(価格変動)の高さが挙げられます。

仮想通貨の価格は需要と供給によって変動しますが、その多くは裏付けとなる資産が存在しない中での「人気」やプロジェクトに対する「期待値」などに依存している場合が少なくありません。

そのため、ちょっとしたニュースやインフルエンサーの発言などによって、価格が大幅に変動するケースが多いのです。

また、仮想通貨市場には株式市場のような「制限値幅」の制度が存在しません。いわゆる「ストップ高」や「ストップ安」と呼ばれる変動幅の上限がないため、1日で価格がゼロになる可能性も否定できません。

詐欺(スキャム)被害に遭うことがある

仮想通貨の取引を行う際は、詐欺(スキャム)に対しても細心の注意が必要です。

従来の金融資産においても詐欺は存在しますが、仮想通貨の場合は取引の匿名性が高いため、犯罪組織によって悪用されやすいという一面があります。

特に、仮想通貨は国境を跨いだボーダレスな送金に便利であることから、国際的な詐欺(スキャム)の事例が後を絶ちません。

必ず儲かるといった類の投資詐欺もあれば、偽物の取引所やウォレットを巧妙に偽装して入金を誘う手口なども存在しますので注意が必要です。

ハッキング被害に遭うことがある

仮想通貨はインターネット上の取引台帳である「ブロックチェーン」に、「秘密鍵」と呼ばれる暗号を使って取引を追記することで取引が成立します。

そのため、もしハッキング等によりこの「秘密鍵」が悪意のある第三者に漏えいしてしまうと、仮想通貨を盗まれてしまう可能性があるのです。

実際に日本でも仮想通貨取引所がハッキングされ、保有している仮想通貨が大量に流出した事件が発生しています。

日本における主な仮想通貨取引所ハッキング事件

● マウントゴックス事件(2014年、約470億円の被害) 
● コインチェック事件(2018年、約580億円の被害) 
● Zaif事件(2018年、約67億円の被害) 
● DMMビットコイン事件(2024年、約482億円の被害) 
(被害額は当時のレートに基づく)

もちろん、仮想通貨取引所ではなく個人のデバイス(PCやスマホなど)がハッキングされて仮想通貨が流出する場合もあります。仮想通貨取引所のログインID・パスワードが漏えい」したり、個人管理のウォレットから「秘密鍵」が漏えいするなどのケースです。

デジタル資産である仮想通貨にとって、ハッキングのリスクは常に身近にある脅威なのです。

また、ハッキングの被害を受けずとも「秘密鍵」を紛失してしまうと、その仮想通貨は二度と使うことができなくなります。

銀行のキャッシュカードや暗証番号などのように、再発行や再設定を行うことはできませんので、注意が必要でしょう。                                            

仮想通貨の危険性を避ける方法

仮想通貨取引を行う場合は、その危険性を理解したうえで適切な管理や対策を取ることが、安全に資産を守るために不可欠です。

仮想通貨の危険性を回避する方法について見ていきましょう。

信頼性の高い取引所等を利用する

仮想通貨取引所を選ぶ際は、信頼できる運営者が運営する、セキュリティ体制がしっかりしている取引所を選ぶことが重要です。

特に日本人の投資家が取引する場合は、日本の金融庁による認可を受けた仮想通貨取引所(暗号資産交換業者)であることが、一つの大きな指標となることでしょう。

さらに、不正ログインによる仮想通貨の流出を避けるためには、二段階認証などのセキュリティ機能をしっかりと活用することが大切です。

日本での営業が認められていない海外取引所や、DEX(分散型取引所)を利用する場合は、万が一のトラブルにおいて十分なサポートを受けられない可能性があることをしっかりと認識しておく必要があるでしょう。

ポートフォリオを作成し計画的な投資を行う

仮想通貨投資は価格変動が大きいという特徴がありますが、自分にあったポートフォリオ戦略をタテ、適切な分散投資や資産配分を行うことで、リスクとリターンのバランスを調整することも可能です。

ポートフォリオとは、言わば投資の設計図のようなものです。

あらかじめ自分が目指す資産配分を定め、それに沿って計画的な投資を行います。そして仮想通貨の価格が変動してバランスが崩れたら、調整取引(リバランス)を行ってバランスを維持します。

値上がりした銘柄の利益を確定し、値下がりによって割安になった資産を購入するため、投資パフォーマンスが向上する可能性があるのです。

無計画に利益を追い求めると、つい感情的な売買を行ってしまったり、詐欺などの美味しい話に関心が向いてしまいがちです。また、無計画な投資を行うと資産管理が散漫になり、紛失などの事故に繋がる恐れもあります。

安定した仮想通貨投資を行うには、しっかりとポートフォリオ管理をしながら、計画的かつ冷静な取引を心がけることが大切です。

なお、仮想通貨のポートフォリオ管理には「クリプタクト」のような管理ツールの活用がおすすめです。常に細心の価格情報に基づいてポートフォリオがグラフ化されるため、リバランス取引の判断も視覚的に行うことができるのです。

仮想通貨ポートフォリオの作り方はページ下部の関連記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

予想外の税負担にも注意

仮想通貨を取引する上で無視できないのが税金の負担です。保有しているだけでは税金はかかりませんが、たとえば会社員や公務員など、給与所得者が副業として20万円を超える所得を得た場合は税金を支払う必要があります。

注意したいポイント

仮想通貨取引で利益を得た場合、所得税として税金がかかることを知っている方も多いかと思いますが、以下の点について認識していなかったために、ご自身の認識以上の利益が出ていて、予想以上の税金を課される可能性があるため注意が必要です。

売買以外の取引においても損益認識される場合がある

仮想通貨取引で得た利益が課税対象となるタイミングはいくつかあります。

たとえば仮想通貨同士を交換した場合や「サービスの支払い」や「他の仮想通貨を購入するため」に使用した場合など、「円」として直接的な所得が発生していなくても、間接的に利益を得ている場合も税金が発生することがあるので注意しましょう。

この他にも、マイニングやエアドロップなどで仮想通貨を手に入れた場合も注意が必要です。税務上はこれらの取引によって仮想通貨を入手時点の時価に基づいて所得が発生したものとして扱われます。

総平均法と移動平均法の違いを理解していない

「総平均法」と「移動平均法」は、どちらも購入した仮想通貨の平均単価を計算するための方法です。

総平均法は、1年間の取引全てを集めて平均取得価額を計算する方法です。一方で、移動平均法は、取得が発生する都度、平均取得価額を計算し直す方法です。

取得原価の計算方法は届出によって変更することができますが、届出をしなかった場合は自動的に「総平均法」を選択したものと見なされます。 

総平均法は、一定期間内の仮想通貨の購入代金を購入数量で除して求めるだけで平均単価が計算できるというメリットがある一方、実際の取引における利益と最終的な利益がかけ離れてしまう可能性があることも難点です。 

売買のタイミングによっては、実際の取引で発生した利益が少額だとしても、総平均法で計算したことにより利益が大きくなり、納税額が高額になってしまう可能性もあるのです。

仮想通貨専門の損益ツール「クリプタクト」が運営する当サイトでは、仮想通貨の取引で損益認識されるタイミングや総平均法と移動平均法の違いなど、税理士監修のもと仮想通貨の取引にかかる税金について解説した記事を作成しています。あわせてご覧ください。

予想外の税金への対策:取引履歴を管理

前述したように、仮想通貨取引で利益を得た場合は損益状況や想定される税金額をしっかりと把握し、事前に納税資金を確保しておくことが大切です。

とはいえ、仮想通貨の損益計算を行うためには、1年間の取引履歴を全て管理して、それぞれの取引で生じた損益を合算していく計算が必要です。

取引時点における価格情報が必要ですし、平均取得単価などの計算も行わなければなりません。こうした損益計算を大量に行うのは、多くの人にとって非常に大きな負担と言えるでしょう。

そこで便利なのが、仮想通貨専門の損益ツール「クリプタクト」です。

「クリプタクト」であれば国内外130カ所以上の取引所やウォレットからの取引履歴取り込みに対応しているほか、22,000銘柄以上の仮想通貨や法定通貨の時価情報を保有しているため、画面上の案内にそって操作をするだけで簡単に損益計算を行うことができます。

まとめ

この記事では、仮想通貨の危険性とそれを避けるための方法について解説しました。

仮想通貨にはさまざまなリスクが存在しますが、その対策として共通することは、取引は常に冷静かつ計画的に行うことです。

仮想通貨取引所や、取引の相手方などの信頼性を冷静に見極めつつ、自身の投資行為とその結果をしっかりと管理していくことで、仮想通貨の危険性を避けた安全な取引に繋がることでしょう。

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