海外の仮想通貨取引所候補として、KuCoinで口座開設を検討されている方は多いのではないでしょうか。ただし、海外取引所に関する情報はそれほど多くないため、面倒に感じて手が止まってしまうかもしれません。
この記事では、KuCoinの口座開設に必要な情報をまとめて紹介します。通貨や手数料にも触れているため、一読すればご自身に適した取引所かどうかの判断が可能です。ぜひ最後までご覧ください。なお、そもそも海外取引所を活用するメリットや選ぶ時のポイントについて確認したい方はこちらの記事をご確認ください。
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KuCoinとは?
KuCoinは、2017年に創業した海外の仮想通貨取引所です。セイシェル共和国に本社があり(※1)、そのほかに香港とシンガポールにオフィスを構えています。
「ユーザーのための取引所」を掲げて事業を展開しており、現在では200カ国以上で取引がなされ、ユーザー数は全世界で2,700万人以上を誇る取引所です。(2023年7月時点)
人気の理由として、銘柄数の豊富さやセキュリティの高さが評価されている点が挙げられます。たとえば、本人確認を普及させるために、特典付きのキャンペーンを実施したり、新規ユーザーへの報酬を提供したりして、プラットフォームとしてのセキュリティを高める施策を打っています。
また、独自トークンKCSを発行し、保有数に応じて手数料が割引になるのはKuCoinならではの特徴です。ほかにも、先物取引・組み込み型P2P取引所・クレジットカード購入機能・インスタント取引所サービスなど、対応範囲が広い点も特徴といえるでしょう。
KuCoinはiOS・Androidのアプリもあるため、スマートフォンから簡単に取引が可能です。なお、日本語に対応しているため言語に不安がある方も使いやすい仕様になっています。ただし、KuCoinは日本で登録を受けずに金融商品取引業や暗号資産交換業を行っており、これは違法です。この点については取引をする前に必ず留意しておきましょう。
※1:取引所の地理的所在地については同社のLinkedin情報に基づくもの。明確に提示されていない。
KuCoinの特徴
KuCoinの特徴として、取り扱っている通貨が豊富な点や手数料が安く設定されている点が挙げられます。
ここでは、取引通貨・手数料について具体的に紹介します。ご自身に適しているかどうかチェックしてみてください。
※2023年8月時点の情報です。
KuCoinの取扱通貨一覧
2023年現在、約700種類もの通貨を取り扱っています。具体例として、有名な取扱通貨は以下の通りです。
対応通貨例
ビットコイン(BTC) | イーサリアム(ETH) | テザー(USDT) |
バイナンスコイン (BNB) | ドージコイン (DOGE) | Uniswap(UNI) |
トロン(TRX) | USDコイン(USDC) | リップル(XRP) |
Polkadot (DOT) | カルダノエイダ(ADA) | ソラナ(SOL) |
(KuCoin公式サイトより抜粋して作成。テキストリンクをクリックすると各コインの解説記事に遷移します。)
これらのほかにも、KuCoinでしか取引できない通貨も豊富です。詳細については公式HPをご覧ください。
なお、海外の仮想通貨取引所のため、日本円では入金ができない点は注意が必要です。KuCoinを利用する際には、仮想通貨を用いた入金が基本となります。事前に国内取引所で元手資金となる仮想通貨を準備してください。その後、購入した仮想通貨をKuCoinに入金する手順が必要です。
KuCoinの手数料
KuCoinの手数料は「0.1%」です。しかし、独自トークンのKCSの保有数量によってLV0〜LV12まで、レベルごとに割引が適用される仕組みとなっています。
また、MakerとTakerで手数料が変わるため、以下の一覧表で確認してください。(Makerは指値注文、Takerは成行注文を意味します)
手数料
(KuCoin公式サイトより抜粋して作成)
なお、仮想通貨はA~Cの三つに分類されています。上記の例はクラスAのコインの場合であり、クラスによって手数料が異なります。実際にいくらの手数料がかかるのか事前に知りたい場合は公式サイトにて取引したい仮想通貨のクラスを確認し、取引手数料を確認するようにしてください。
KuCoinで口座開設に必要なもの、手順
KuCoinの口座開設で必要なものと具体的な方法を紹介します。迷わず取引ができるようになるため、ご覧ください。
口座開設に必要なもの一覧
口座開設する際に必要なものは以下の通りです。
● 電話番号
● メールアドレス
● Google Authenticator(Android/iOSアプリあり)
● 身分証明書(マイナンバーカード・運転免許証・パスポート)
● 筆記用具
● メモ用紙
電話番号かメールアドレスがなければ、そもそも口座開設ができません。また、Google Authenticatorは二段階認証で必要なアプリのため、事前にダウンロードしておくと後が楽です。
身分証明書と筆記用具、メモ用紙は本人確認で必要なため、手元に用意しておきましょう。また、パソコンとスマホ両方あるとスムーズに進められます。
口座開設手順
ここからは、口座開設の方法を5つのSTEPに分けて紹介します。順番通りに進めれば時間を無駄にすることなく完了できます。
STEP1 メールアドレスまたは電話番号認証
WEB上で右上の「登録」ボタンをタップし、メールか電話番号での認証方法を選択します。
その後、いずれの場合も受信した認証コードを入力し、任意のパスワードを設定します。
STEP2 二段階認証の設定
QRコードのスキャン作業があるため、スマートフォン以外のデバイスからのログインがおすすめです。
STEP1で認証が終わるとKuCoin口座にログインした状態になります。
まずは、出金ボタン横のアバター(画像赤枠部分)>アカウントセキュリティ>セキュリティ設定へと進みます。
次の画面で表示された「コードを送信」のテキストをタップし、Googleシークレットキーを保存しましょう。
次に、Google Authenticatorアプリをスマートフォンで開き右下の「+」アイコンをタップします。「新しいコードを追加」をタップして、QRコードをスキャンを行います。
すると、6桁のコードが表示されますので、kuCoin側の画面にコードを入力し、有効化ボタンをクリックしましょう。
STEP3 取引パスワードの設定
再度ログイン画面に戻り、出金ボタン横のアバターをクリックします。
セキュリティ設定>取引パスワード設定とすすみ、任意の6桁の数字を入力すれば完了です。
STEP4 本人確認情報の入力
本人確認書類の撮影が必要となるため、スマートフォンからの操作がおすすめです。以下ではアプリ版での操作を基本に説明します。
スマートフォンのアプリ版の場合は左横のアバター(WEB画面と同じアイコン)をクリックします。
一番上のニックネーム横、「>」のマークをタップし次のページにて表示される画面下の全サービスセクション「確認」をタップします。
その後はガイダンスに従って、氏名の入力、身分証明書の種類を選択(マイナンバー・運転免許証・パスポート)、身分証明書記載の番号を入力します。
STEP5 本人確認書類と自身の写真アップロード
STEP4が終わったらそのまま、身分証明書の表側写、裏側写真をアップロードします。
準備しておいた手書きメモに本人確認ページの表示コード・日付・サインを記載します。そしてそのメモ、身分証明書、自分の顔が入るように写真を撮影しアップロードします。
なお、完了までに数日要する場合があります。
KuCoinの使い方(入出金方法)
KuCoinの使い方として、入金と出金の方法をそれぞれ紹介します。
入金方法
Kucoinでは日本円が入金できないため、国内経由での仮想通貨入金、またはクレジットカードでの入金が必要です。
国内経由の場合は、国内取引所で購入の元手となる仮想通貨を入手してから、購入した仮想通貨をKucoinに入金します。
クレジットカード入金では文字通り、クレジットカード決済によって仮想通貨を入金する方法です。しかし、クレジットカード入金は3%の割高な手数料がかかるため、国内経由で入金を進めるのがおすすめです。
そこで、ここでは前者の「国内経由での仮想通貨入金」の場合の手順を紹介します。
STEP1 KuCoin側で受け取り側の情報を確認する
まずログインしたら、右上のウォレットのアイコンをクリックし、入金(Deposit)を選択します。
次に表示される画面にて、入金を行う通貨とネットワークの設定を設定します。
続いて、その下に送金するときに必要な入金アドレスおよびタグが表示されるため、それぞれをコピーしておきます。
STEP2 国内取引所の口座から送金を行う
細かい手順については取引所ごとに異なりますが、送金する通貨、STEP1でコピーした入金アドレスおよびタグを指定の場所にペーストし、通貨と数量、宛先を確定させます。こうすることでKuCoinのご自身の口座に仮想通貨で入金ができます。
なお、初めて入金する場合入金アドレスを有効化する必要があります。また、入金したい仮想通貨が、メモ・タグ・支払いID・メッセージを必要とする場合、正しく入力しないと口座に反映されない点は注意が必要です。
もし誤入金してしまった場合は、カスタマーサポートに連絡し、KuCoinID・入金した仮想通貨・TXIDを伝えて損失を防ぐようにしましょう。
出金方法
STEP1 国内取引所の口座で受け取り側の情報を確認する
細かい手順については取引所ごとに異なりますが、仮想通貨の受取ページから受け取りたい通貨の種類を選択し、表示されるアドレスをコピーします。
STEP2 KuCoin側の口座から送金を行う
まずログインしたら、右上のウォレットのアイコンをクリックし、出金(Withdraw)を選択します。
次に表示される画面にて、出金する通貨を選択し、STEP1でコピーしたアドレスを貼り付けましょう。
最後に出金する数量を入力し、「出金」をクリックします。すると、セキュリティ確認ウィンドウが表示されるため、取引パスワード・認証コード・2段階認証コードを入力します。これでKuCoinの口座から出金ができます。
なお、KuCoinのメイン口座と取引口座からのみ出金が可能です。もし別の口座に資金がある場合は、出金前に資金を移動させるか、出金ページの内部振替(Internal transfer)にチェックを入れておきましょう。手数料無料で転送できます。
まとめ
KuCoinは上記で説明した通り、日本円に対応していないため外貨での取引となります。
円貨が分からなくても困らないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが海外取引所で得た利益も確定申告の対象となり、申告の際は取引を行った際の「時価」を用いる必要があります。それゆえ、その都度円貨でいくらだったのかをメモしておく必要があるのです。
さらに取引量が多くなればなるほど管理が煩雑になります。こうした手間や時間をかけずに確定申告を行うには損益計算ツールを使うのがおすすめです。
仮想通貨損益計算ツール「クリプタクト」であれば主要な法定通貨に対して1分おきの平均価格で計算を行う仕組みを採用しているため、最終的に導き出される損益の正確性が高いものとなっています。さらにKuCoinとはAPI連携しているため、連携を一度してしまえば取引履歴をダウンロードしたりする必要もありません。