X to Earnとは?
X to Earnとは「X をすることで稼ぐ」という意味で、X には「Play(遊ぶ)」や「Sleep(眠る)」、「Move(動く)」といった動詞が入り、Xをすることで(遊んだり眠ったり動いたりすることで)仮想通貨を手に入れる、という概念です。
ゲームをしながら稼ぐということから、Game(ゲーム)とFinance(金融)を合わせてGameFi(ゲームファイ)という言葉も誕生しています。GameFiでは、ゲームをすることで手に入れたアイテムやゲーム内の通貨を暗号資産やNFTとして得ることができ、取引所やマーケットでほかの暗号資産や円やドルなどの法定通貨に替えることもできます。
一方で、ゲームの多くは初期費用が最低数万円は必要となることが多く、これから始める人にとってはハードルが高いことも。また、「稼げた」と実感できるほどの利益を出すためにはある程度まとまった資金を投入する必要もあります。
こういった資金面の問題を解決するために「スカラーシップ(奨学金)制度」と呼ばれる制度の利用もみられます。投資家が、スカラー(奨学生)と呼ばれるプレイヤーにキャラクターやゲーム内通貨といったNFTを貸し出し、ゲームをプレイさせて、得られた報酬の一定割合を徴収する仕組みとなっています。
スカラーシップ制度により、初期投資の資金がないプレイヤーはNFTを借りてプレイをし、貸し出した投資家は一定割合の報酬を得られるという関係が成立することになります。
X to Earnの事例
X to Earnが活用されている事例にはさまざまなものがありますが、中でも「Play」「Move」「Sleep」の3つについて紹介します。
Play to Earn
X to Earnの中でも以前から活用されて種類が豊富にあるのがPlay to Earnで、「ゲームをプレイして稼ぐ」ことを意味しています。
主なサービスには、「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」があり、仮想空間上に土地を購入またはレンタルをすることで、オリジナルアイテムやキャラクターゲームなどを作成できます。作成したアイテムやキャラクターなどはNFTとして売却することも可能です。
Move to Earn
Move to Earnとは「動いて稼ぐ」という意味で、歩く、走る、運動する、自転車をこぐといったことで報酬を得る仕組みです。X to Earnが注目されるきっかけとなったSTEPNなどが代表的なものです。
ゲームにはあまり興味がない人や、興味があっても忙しくゲームをする時間がない人でも、歩いたり走ったりすることで仮想通貨が得られる上、健康志向の高まりも相まって、稼ぎながら健康になれる、などと話題になり人気となりました。
Sleep to Earn
Sleep to Earnは「眠って稼ぐ」という意味です。具体的には、アプリを起動させたまま眠るとセンサーが睡眠の質を感知し、質に応じた仮想通貨を受け取れるといったものなどがあります。
Play to EarnやMove to Earnと比較すると、まだ新しい概念ということもあり、アプリ数はそれほど多くは提供されていません。しかし、眠るだけという手軽さや、睡眠の質を改善したい人にとっては興味のある概念だと思われるため、今後の動向が注目されます。
主なサービスには、ハーバード大学の学生プロジェクトから生まれた「Sleepagotchi(スリーパゴッチ)」があります。
X to Earnの今後
X to Earnはまだ新しい概念であり課題も残されていますが、すでにさまざまな種類が登場しています。
現在、Play to Earn、Move to Earn、Sleep to Earnなどそれぞれが個別に提供されていますが、複数を組み合わせることでさらに人気のコンテンツが生み出されるかもしれません。
セガやスクウェア・エニックス、ニンテンドーといった大手企業もGamiFiへの参入の意欲を見せており、今後のX to Earnがどう拡大していくのか、注目されるところです。
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